2023年関屋記念過去データと予想分析

第58回 関屋記念（Ｇ３）

2023年8月13日（日）　新潟競馬場　芝1600ｍ

真夏のマイル決戦・関屋記念。以前は古馬にとって夏競馬唯一のマイル重賞として行われていたが、2012年からは中京記念が加わり、本競走、そして９月の京成杯オータムＨでサマーマイルシリーズを形成。さらにリステッド競走の米子Ｓも追加され、夏のマイル路線が充実してきた。シリーズ創設の12年には、優勝馬のドナウブルーが後にマイルＣＳで３着に好走。14年は、このレース２着のダノンシャークがマイルＣＳを制した。近年では、18年優勝のプリモシーンが翌春のヴィクトリアＭで２着。一昨年のロータスランドは今年の高松宮記念で２着に食い込んでおり、格付けはＧ３ながら、秋や来春のＧ１へ向けて注目の欠かせない一戦だ。そんな関屋記念の過去の傾向を見てみよう。

関屋記念過去10年間配当金

関屋記念過去10年間結果

関屋記念過去10年間結果前走レース

関屋記念
人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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前走着順別過去データ

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前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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枠番別過去データ

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前走人気別過去データ

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前走クラス別過去データ

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前走場所別過去データ

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前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

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種牡馬別過去データ

大波乱はないが、近年の馬連は荒れ気味

過去10年、１番人気は【3.2.3.2】連対率50.0％、複勝率80.0％と上々の成績。連対率順では４番人気が【4.1.1.4】で１番人気に並び、次いで６番人気が【0.3.1.6】30.0％。連対馬は昨年12番人気２着のシュリを除き８番人気以内で、３連単の最高配当は13万1710円（2017年）。ほかに８万円以上の配当が2015年、20年と出ているが、極端な大波乱にまでは至らないレースだ。ただ３番人気以内馬によるワンツー決着はなく、特に近年は少し穴っぽい馬の連対が多いため、馬連や馬単はひとひねりしてみるとおもしろい。

牝馬が好成績、牡・センなら４、５歳馬

性別では牝馬が【2.3.4.29】で複勝率23.7％、牡・セン馬は【8.7.6.102】同17.1％と、好走確率なら牝馬がやや優勢。牡・セン馬は５歳の成績が良く４歳も上々で、３歳や６歳以上は劣勢。好成績の牝馬も６歳以上になると苦しくなる。牝馬のほうは３歳でも参戦があれば警戒を欠かせない。

７～８枠で計７勝、特に外枠の人気馬は強い

関屋記念は外枠を引いた馬が強いレースで、７、８枠の合計で【7.5.1.35】と優勝馬10頭中７頭を占めている。外枠は該当馬自体も多いものの、率でみても１～６枠が【3.5.9.96】勝率2.7％、７～８枠は同14.6％と、７～８枠の優位は揺るがない。中でも３番人気以内の馬は７～８枠なら【5.1.0.3】連対率66.7％に対し、１～６枠は【0.1.6.14】同4.8％と、特に連対候補としての差が非常に大きい。また、７～８枠以外の優勝馬３頭は１～３枠から出ており、中枠は苦戦傾向が強い。

中京記念組なら５歳馬中心

冒頭でも触れたように中京記念がサマーマイルシリーズになってから10年が経過。前走レース別ではその中京記念組が【3.5.2.38】と出走馬、好走馬とも非常に多い。ここ２年の同レースは1800ｍ戦だったが今年はマイルに戻ったため一層の注目が必要だろう。この中京記念組の好走馬10頭中７頭は５歳馬で、この組の５歳馬全体では【2.3.2.18】複勝率28.0％になる。その他のレースからは好走した20頭中13頭は５歳以外だった。

また、それぞれ前走の成績を見ると、中京記念組は前走着順はひと息ながら、前走人気はすべて５番人気以内。2020年２着のトロワゼトワルが同レースでは４番人気で17着など、期待に応えられなかった馬が巻き返すケースが多い。中京記念以外なら、前走６着以内が目安になる（Ｇ１除く）。

【前走中京記念からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 クラレント 牡5 4 1 中京記念 2 8
サトノギャラント 牡5 6 3 3 7
15 レッドアリオン 牡5 2 1 2 8
16 ダノンリバティ 牡4 7 2 5 5
17 ウインガニオン 牡5 4 2 5 1
ダノンリバティ 牡5 5 3 3 5
18 ワントゥワン 牝5 5 2 3 5
19 ミエノサクシード 牝6 6 2 4 4
20 トロワゼトワル 牝5 8 2 4 17
21 ロータスランド 牝4 4 1 3 5

【前走中京記念以外からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
13 レッドスパーダ 牡7 4 1 パラダイスＳ 3 1
ジャスタウェイ 牡4 1 2 エプソムＣ 3 2
レオアクティブ 牡4 3 3 バーデンバーデン 1 3
14 ダノンシャーク 牡6 1 2 安田記念 9 4
15 マジェスティハーツ 牡5 6 2 鳴尾記念 8 2
ヤングマンパワー 牡3 9 3 ＮＨＫマイルＣ 10 6
16 ヤングマンパワー 牡4 3 1 多摩川Ｓ 2 1
マジックタイム 牝5 1 3 ヴィクトリアＭ 6 6
17 マルターズアポジー 牡5 7 1 七夕賞 2 11
18 プリモシーン 牝3 1 1 ＮＨＫマイルＣ 5 5
エイシンティンクル 牝5 3 3 豊明Ｓ 4 1
19 ミッキーグローリー 牡6 1 1 マイルＣＳ 8 5
ソーグリッタリング 牡5 4 3 エプソムＣ 1 3
20 サトノアーサー 牡6 4 1 エプソムＣ 1 6
アンドラステ 牝4 1 3 エプソムＣ 4 4
21 カラテ 牡5 6 2 安田記念 10 13
ソングライン 牝3 1 3 ＮＨＫマイルＣ 7 2
22 ウインカーネリアン 牡5 1 1 米子Ｓ 1 1
シュリ 牡6 12 2 メイＳ 7 9
ダノンザキッド 牡4 2 3 安田記念 7 6

「馬ナリ」の５歳以下に注目

　

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、「馬ナリ」での追い切り馬が優勝馬10頭中８頭を占めるなど、３着以内馬30頭中22頭と好走馬が非常に多い。まず「馬ナリ」調教馬に注目だ。ただ、毎年該当馬も多くなりがち。前に触れたように５歳以下の馬が優勢のレースで、この馬ナリ調整馬も３～５歳馬に絞ると【6.3.9.46】複勝率28.1％。馬ナリ全馬の同22.2％よりさらに好走確率は高まる。

【追い切り脚色別成績（過去10年）】

脚色 成績 勝率 連対率 複勝率
一杯 1-4-0-23 3.6% 17.9% 17.9%
強目 1-1-1-31 2.9% 5.9% 8.8%
馬ナリ 8-5-9-77 8.1% 13.1% 22.2%

2023年関屋記念（Ｇ３）調教状態＆コメント

アナザーリリック　津村明秀

調教状態

珍しく芝で追い切り。馬体を持て余すことなく、攻め駆けする馬らしく、機敏に動いた。キチッと仕上がる。

厩舎コメント

(新潟は合う)林師――脚の擦れ防止のため、直前は本馬場で。いい攻め馬ができたし、態勢は整いました。新馬、佐渡Ｓと新潟ではいい競馬ができています。メンバーは強いですが楽しみ。

アヴェラーレ　戸崎圭太

調教状態

手応えは劣勢だが、前走時よりかなり負荷をかけているし、脚取りもしっかり。太め感はなく、これで整う。

厩舎コメント

(条件好転)太田助手――前走はスムーズならもっとやれる感触がありました。マイルの方が競馬がしやすいですし、平坦替わりもプラスです。重賞でも勝負できると思っています。

カワキタレブリー　菱田裕二

調教状態

１週前にコースでビシッと追われ、今週は坂路でサッと。リズミカルなフットワークで登坂。ひと息入れて馬体も戻ってきており、いい仕上がりで臨めそう。

厩舎コメント

(いい状態)杉山佳師――前走後は放牧先で状態を確認。回復は早く、気配もいいのでここへの参戦を決めました。左回りのマイルはベスト。前走は1800メートルの渋化馬場で体力的に厳しくなりましたが、それでもいい走り。流れひとつで前進は可能だと思います。

コンシリエーレ　丸山元気

調教状態

太く見せるのは体形。動きはいつも通りにダイナミックで好調時の姿。十分に乗り込み、態勢は整っている。

サクラトゥジュール　田辺裕信

調教状態

８日(火曜)に速めラップを刻んでおり、以降は軽めの調整で整える。そう太めはないが、割引は必要だろう。

セルバーグ　吉田豊

調教状態

左手前に替えると若干外にモタれる面を見せたが、シャープな脚捌きで勢いは十分。馬体細化も見られない。中２週と詰まった間隔になるが、疲れなくデキ安定。

ディヴィーナ　Ｍ．デムーロ

調教状態

日曜に速い時計を出し、輸送を控える今週は上がり重点でサラッと。伸びやかなフォームで好気配をキープ。

厩舎コメント

(この条件なら)友道師――暑い時季の中２週ですが、前走時の状態はキープできています。継続騎乗の前走は、返し馬の段階から折り合えていて、それがレースでの末脚につながっています。引き続き左回りの1600メートル。鞍上も、もう手の内に入れていますから。

ノルカソルカ　小林脩斗

調教状態

格下相手とはいえ、馬場の荒れた時間帯でよく伸びた。上がりも速いし、太く見せるのも体形。ただ、前走でもラストは10秒台→実戦は完敗。この点が少し気になる。

ビューティフルデイ　三浦皇成

調教状態

馬体をふっくらと見せているし、バネが利き、動きも素晴らしかった。ここを目標に万全の仕上がりだろう。

厩舎コメント

(マイルでも)国枝師――前走はためを利かせてよく差し切ってくれた。中間は落ち着きがあってカイ食いもいい。以前に比べて折り合いに進境があるから距離延長も気にならない。ただ、斤量が増えるのはどうかな。

フィアスプライド　北村宏司

調教状態

２週前に札幌で除外となったが、美浦に帰厩後の動きは良く、その影響はなさそう。馬体も良く見せている。

厩舎コメント

(外回りは)国枝師――クイーンＳを除外になって帰厩したが、馬体が減らず状態はいい。久々を使った上積みもあるし、ためを利かせれば前走のようなことはない。ただ、小回り向きのタイプなので新潟外回りはどうかな。

フォルコメン　大野拓弥

調教状態

体全体を大きく使えており、迫力満点の動きを披露。この馬にしては落ち着きもある。最近では一番のデキ。

フラーズダルム　木幡巧也

調教状態

終始舌がハミを越していたが、脚捌きはしっかり。ひと頃の硬さもない。ただ、絶好調という感じではない。

ミッキーブリランテ　丸田恭介

調教状態

全体時計は平凡だが、モタれる面を見せず、まっすぐに登坂。動きに鋭さが加わり、この馬なりにいい状態。

メイショウシンタケ　浜中俊

調教状態

いつもの馬体でいつものパフォーマンス。硬さも馬体減もない。この馬としては落ち着きある。

ラインベック　石橋脩

調教状態

何度も手前を替えていたのは少し気になったが、ゴール前まで脚勢は衰えることなく、力強い伸びを見せた。毛ヅヤが冴え、馬体も緩みなく仕上がっている。

ララクリスティーヌ　菅原明良

調教状態

馬場の荒れた時間帯で、肩ムチ程度でしっかり反応。少し腹回りは細く見せるが、耳覆い付きメンコ着用でこの馬としてはリラックスしている。力は出せそう。

厩舎コメント

(舞台合う)斉藤崇師――戻ったあとは緩さがありましたが、追う毎に良化。スイッチが入ってきて、力を出せる態勢は整ったと思います。左回り巧者。新潟の1600メートルはいい舞台でしょう。

ロータスランド　内田博幸

調教状態

今回は１週前が坂路。これまでは決まってＣＷで追われていただけに、少し気になる材料だが、50秒４と速い時計は出ているので割り引くほどではないか。迫力満点というほどではないものの、余裕ある動きで悪くない。

2023年関屋記念予想

過去に経験のない猛暑と言うと大袈裟過ぎるだろうか。新潟ジャンプＳとアイビスサマーダッシュの１番人気が力を出せずに終わったことは記憶に新しい。関屋記念は直前でリタイヤした馬も出た。今年は、この点を考慮するべきで、夏場実績とフレッシュな状態であることを最も重視。更に戦績とコース適性を加味すれば、自ずと上位候補は浮かび上がってくる。

管理人の予想印

◎ アナザーリリック
○ ララクリスティーヌ
▲ ロータスランド
◇ ディヴィーナ
△１ カワキタレブリー
△２ アヴェラーレ
△３ フィアスプライド
△４ ビューティフルデイ

◎アナザーリリック

新潟２勝はいずれも夏で、上がり600メートルは最速。夏の実績とコース適性に異論はないだろう。ハンデ戦だと牡馬相手でも56キロを背負うだけに、55キロの関屋記念は絶好のターゲットだ。

○ララクリスティーヌ

毎年のように連対馬を送り出している前走中京記念組だが、前々走に注目すれば、18～20年の２着馬３頭はＶマイルにも出走していた。猛暑の今年は、Ｖマイルからの直行は理想的に思える。夏の新潟では朱鷺Ｓ２着。

▲ロータスランド

一昨年の優勝馬で、夏場実績とコース適性はクリアする。実績がありながら、55キロで出走できるのも有利。逃げ候補２頭を目標にレースの流れに乗れる強みも大きい。

◇ディヴィーナ

前走は逃げ馬にしてやられた。前々走はＧⅠで見せ場を作った。ただ、いずれもいい脚は一瞬だけで、この点で、直線の長いコースでは限界も感じた。平坦の新潟がいい方に出ればいいが、中２週で上がり目が鍵。

買い目

単勝/複勝

15

馬連

軸８、15
相手１、２、７、８、10、14、15、17