2024年関屋記念過去データと予想分析

第59回 関屋記念（Ｇ３）

2024年8月11日（日）　新潟競馬場　芝1600ｍ

真夏のマイル決戦・関屋記念。以前は古馬にとって夏競馬唯一のマイル重賞として行われていたが、2012年からは中京記念が加わり、本競走、そして９月の京成杯オータムＨでサマーマイルシリーズを形成。さらにリステッド競走の米子Ｓも追加され、夏のマイル路線が充実してきた。シリーズ創設の12年には、優勝馬のドナウブルーが後にマイルＣＳで３着に好走。14年は、このレース２着のダノンシャークがマイルＣＳを制した。その後も18年優勝のプリモシーンが翌春のヴィクトリアＭで２着。21年のロータスランドは今年の高松宮記念で２着に食い込んでおり、格付けはＧ３ながら、秋や来春のＧ１へ向けて注目の欠かせない一戦だ。そんな関屋記念の過去の傾向を見てみよう。

関屋記念過去10年間配当金

関屋記念過去10年間結果

関屋記念過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

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下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

関屋記念
人気別過去データ

関屋記念
前走レース名別過去データ

関屋記念
前走着順別過去データ

関屋記念
前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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枠番別過去データ

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前走上り3F別過去データ

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前走人気別過去データ

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前走クラス別過去データ

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前走場所別過去データ

関屋記念
前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

関屋記念
馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

関屋記念
種牡馬別過去データ

大波乱はないが、近年の馬連は荒れ気味

過去10年、１番人気は【3.1.3.3】複勝率70.0％と上々の成績。連対率順では４番人気が【4.1.1.4】50.0％でトップに立ち、６番人気も【0.3.2.5】で連対率30.0％、複勝率50.0％の好成績だ。連対馬は2022年12番人気２着のシュリを除き８番人気以内で、３連単の最高配当は13万1710円（2017年）。ほかに８万円以上の配当が2015年、20年と出ているが、極端な大波乱にまでは至らないレースだ。ただ３番人気以内馬によるワンツー決着はなく、特に近年は少し穴っぽい馬の連対が多いため、馬連や馬単はひとひねりしてみるとおもしろい。

牝馬が好成績、牡・センなら４歳馬

性別では昨年ワンツーフィニッシュの牝馬が【3.4.4.33】で複勝率25.0％、牡・セン馬は【7.6.6.97】同16.4％と、好走確率なら牝馬が優勢。牝馬で好走が多いのは５歳だが、好走確率からすると３、４歳が上位で、参戦があるならこちらを優先したい。牡・セン馬は５歳の成績が良く、好走数も多い。６歳も悪くない成績だ。

７～８枠で計７勝、特に外枠の人気馬は強い

関屋記念は外枠を引いた馬が強いレースで、７、８枠の合計では【7.4.2.34】と優勝馬10頭中７頭を占めている。外枠は該当馬自体も多いものの、率でみても１～６枠が【3.6.8.96】勝率2.7％、７～８枠は同14.9％と、７～８枠の優位は揺るがない。中でも３番人気以内の馬は７～８枠なら【5.0.0.4】連対率55.6％に対し、１～６枠は【0.2.5.14】同9.5％と、特に連対候補としての差が非常に大きい。また、７～８枠以外の優勝馬３頭は１～３枠から出ており、中枠は苦戦傾向が強い。

中京記念組なら５歳馬中心

前走レース別では、同じサマーマイルシリーズに属する中京記念組が【3.6.2.32】複勝率25.6％と出走馬、好走馬とも非常に多い。中京記念が今年同様1800ｍだった年でもロータスランド（同レース５着）が優勝している。この中京記念組の好走馬11頭中８頭は５歳馬で、この組の５歳馬全体では【2.4.2.16】複勝率33.3％になる。その他のレースからは好走した19頭中11頭は５歳以外だった。 　また、それぞれ前走の成績を見ると、中京記念組は前走着順はひと息ながら、前走人気はすべて５番人気以内。2020年２着のトロワゼトワルが同レースでは４番人気で17着など、期待に応えられなかった馬が巻き返すケースが多い。中京記念以外なら、前走６着以内が目安になる（Ｇ１除く）。

【前走中京記念からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 クラレント 牡5 4 1 中京記念 2 8
サトノギャラント 牡5 6 3 3 7
15 レッドアリオン 牡5 2 1 2 8
16 ダノンリバティ 牡4 7 2 5 5
17 ウインガニオン 牡5 4 2 5 1
ダノンリバティ 牡5 5 3 3 5
18 ワントゥワン 牝5 5 2 3 5
19 ミエノサクシード 牝6 6 2 4 4
20 トロワゼトワル 牝5 8 2 4 17
21 ロータスランド 牝4 4 1 3 5
23 ディヴィーナ 牝5 2 2 2 2

【前走中京記念以外からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 ダノンシャーク 牡6 1 2 安田記念 9 4
15 マジェスティハーツ 牡5 6 2 鳴尾記念 8 2
ヤングマンパワー 牡3 9 3 ＮＨＫマイルＣ 10 6
16 ヤングマンパワー 牡4 3 1 多摩川Ｓ 2 1
マジックタイム 牝5 1 3 ヴィクトリアＭ 6 6
17 マルターズアポジー 牡5 7 1 七夕賞 2 11
18 プリモシーン 牝3 1 1 ＮＨＫマイルＣ 5 5
エイシンティンクル 牝5 3 3 豊明Ｓ 4 1
19 ミッキーグローリー 牡6 1 1 マイルＣＳ 8 5
ソーグリッタリング 牡5 4 3 エプソムＣ 1 3
20 サトノアーサー 牡6 4 1 エプソムＣ 1 6
アンドラステ 牝4 1 3 エプソムＣ 4 4
21 カラテ 牡5 6 2 安田記念 10 13
ソングライン 牝3 1 3 ＮＨＫマイルＣ 7 2
22 ウインカーネリアン 牡5 1 1 米子Ｓ 1 1
シュリ 牡6 12 2 メイＳ 7 9
ダノンザキッド 牡4 2 3 安田記念 7 6
23 アヴェラーレ 牝5 4 1 京王杯ＳＣ 4 4
ラインベック セ6 6 3 米子Ｓ 7 2

「馬ナリ」注目も栗東ＣＷは勝利なし

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、「馬ナリ」での追い切り馬が優勝馬10頭中７頭を占めるなど、３着以内馬30頭中20頭と好走馬が非常に多い。まず「馬ナリ」調教馬に注目だ

馬ナリ調教馬についてもう少し細かくみると、栗東坂路組と美浦南Ｗ組が３勝ずつで美浦南坂路組が１勝。栗東ＣＷでの馬ナリ調整馬は【0.2.3.9】と勝ちきれない。ただ、栗東ＣＷで強め・一杯の好走馬はいない。なお、脚色を問わないコース別では栗東坂路組が【4.6.3.40】複勝率24.5％と上々の成績だ。

【追い切り脚色別成績（過去10年）】

脚色 成績 勝率 連対率 複勝率
一杯 1-4-1-19 4.0% 20.0% 24.0%
強目 2-1-1-33 5.4% 8.1% 10.8%
馬ナリ 7-5-8-77 7.2% 12.4% 20.6%

2024年関屋記念（Ｇ３）調教状態＆コメント

アスクコンナモンダ　津村明秀

調教状態

先週のＣＷはラスト10秒台と非凡な切れ。今週の坂路も重心の低いフォームで、ゴール前はグングンと加速。気迫に溢れる動きを見せた。巻き返しが可能な気配。

オニャンコポン　菅原明良

調教状態

涼しい函館での調整。手綱を引っ張るほど溌剌とした雰囲気で、脚捌きも軽快。攻め気配は申し分なし。

グランデマーレ　田辺裕信

調教状態

この厩舎独特の調整内容で、馬場の荒れた時間帯に中ほどを追われたが、それにしてもシャープだった。硬さもなくて、馬体も見栄え。もっと走っていい。

コレペティトール　石川裕紀人

調教状態

ビュンと伸びる感じはなかったが、稽古は大体こんなもの。バテることなく、渋太く脚を伸ばしていた点に好感。馬体も緩みなくできており、態勢は整ったと見る。

サクラトゥジュール　佐々木大輔

調教状態

先週Ｗで好時計を出しているので、坂路でセーブしたが、抑えるのに苦労するぐらいに気合が乗っていた。

厩舎コメント

(状態良く)堀師――７月６日に入厩。調整は順調で、カイ食い、健康状態が良く、心身のまとまりもいい。先週しっかり追ってフルスピードに入ったので、直前は坂路で微調整を。調教後の馬体重は520キロ。夏場に調子を上げてくるタイプだが、今回は、位置取りと折り合い以上に他馬との負担重量の差もポイントになる。

サンライズロナウド　横山典弘

調教状態

海外帰り。気性を考えて、いつものようにプール中心の調整内容。ややトモが甘いが、アウトラインはしっかりできている。自身の力は出せそう。

ジュンブロッサム　戸崎圭太

調教状態

夏場でもあって、１週前にしっかり追って、今週は上がり重点。スレンダーなボディで折り合いもスムーズ。とにかく四肢に柔軟さがある。好仕上がり。

厩舎コメント

(重賞でも)友道師――２走前は道悪が影響。今の新潟の馬場は好材料ですし、コース実績も十分。もともと期待していた馬。力差はないはずなので、重賞のここでも楽しみです。

タイムトゥヘヴン　柴田善臣

調教状態

自分からハミを取って、直線も鋭く加速。素軽さ満点のフットワークで、馬体も引き締まる。気配は上々。

ダディーズビビッド　丸山元気

調教状態

気性を考えてソフトな調整内容。この馬としては折り合いが良かったが、少し腹回りが立派で……。

ディオ　岩田康誠

調教状態

推進力に溢れるフットワークで、一気に駆け抜けた。黒光りがして馬体も非常に見栄えする。ひと息入ったが仕上がり上々。このデキなら重賞でも十分通用しそう。

厩舎コメント

(暑さをこなして)辻野師――７日はバランスが少し前かなと思いましたが、持ち込み直して踏んでいけばトモが動いてきたので、動きは合格点です。このくらいの間隔は良く、元気もいいですよ。左回りは大丈夫ですが、長い直線で気持ちを切らさないように乗ってもらいたいです。あとは暑さがどうか。

ディスペランツァ　Ｍ．デムーロ

調教状態

吉岡厩舎の調整パターンで、先週末が本追い切り。51秒３のラスト11秒８で鋭く先着。追い日はサッと流す程度の併せ馬だったが、安定感のあるいい走り。仕上がる。

厩舎コメント

(改めて)田嶋助手――前走はこれから伸びようというところで、カットされて不完全燃焼に終わりました。暑さには強くて好仕上がり。それに本質的に左回りは合うと思います。どんな走りをするか、改めての気持ちです。

トゥードジボン　松山弘平

調教状態

馬の良さは目につくが、何度も手前を替えて集中力を欠く感じ。概ねこんな感じの走りだが……。

厩舎コメント

(重賞でも)四位師――前走は自分のリズムで運べたし、速い時計にも対応してくれたね。放牧を挟んでここ目標に。稽古はやればいくらでも動くが、オーバーワークを避けながら順調にきている。暑い時季で輸送もあるし、今週は単走でサラッと。重賞で相手は少し濃くなっているが、楽しみ。

パラレルヴィジョン　三浦皇成

調教状態

時計は目立たないが、余力十分に先着。機敏な脚捌きで、集中力は満点。馬体も引き締まって、態勢は整う。

厩舎コメント

(巻き返し)国枝師――前走はＧⅠに挑戦したが相手が強かった。その後は放牧へ。暑さは気にならないし、今週は終いの反応も良かった。新潟に不安はなく、今回の相手なら巻き返しを。

プレサージュリフト　Ｃ．ルメール

調教状態

３頭の真ん中で抑え切れない手応え。もともと動く方ではあるが、今回も集中力抜群。態勢は整った。

厩舎コメント

(安定)太田助手――夏は硬くなる傾向にありますが、調教はしっかりと消化してきました。新潟マイルへのアジャストが鍵ですが、最近は競馬っぷりが安定していますし、ゲートを決めていいところで収まれば。

メイショウシンタケ　泉谷楓真

調教状態

終い重点。少し仕掛けたが回転力十分の走りで鞍上との折り合いピタリ。発汗が多いのは暑さのせいもある。

ラインベック　荻野極

調教状態

前回に比べると確実に迫力アップしたが、ゴール前はもうひと伸び欲しかった印象。一変まではどうか。

ロジリオン　永野猛蔵

調教状態

前肢の可動域が大きくて、軽く走っている感じでもグングン進む感じ。馬体の張りも絶好。まさに充実一途。

厩舎コメント

(いい競馬を期待)古賀慎師――１週前に跨ったジョッキーは好感触だったし、暑さに負けず調整は順調にきている。斤量差を生かせれば、チャンスは十分にあるはず。いい競馬を期待したい。

ワールドウインズ　松岡正海

調教状態

未勝利馬相手とはいえ、楽な手応えで先着。脚捌きにも切れがあった。仕上がり良く、今少しやれてもいい。

2024年関屋記念予想

先週の新潟芝は、圧倒的に逃げ・先行馬＆イン有利だった。関屋記念の前２年の上がり600メートルは33秒０、33秒８で、メンバー構成から見て、今年も先行有利が予測できる。先行して速い脚を使えるタイプに有利。また、過去10年で９頭の連対馬を送り出す前走中京記念組が不在。サマーマイルシリーズの流れを汲めば、今年は（同じ平坦の京都で施行された）米子Ｓが連動する可能性が高い。

管理人の予想印

◎ トゥードジボン
○ プレサージュリフト
▲ ジュンブロッサム
◇ ディオ
△１ ディスペランツァ
△２ パラレルヴィジョン
△３ サクラトゥジュール
△４ ロジリオン

◎トゥードジボン

近３勝のラスト400メートルは10秒９→11秒２、11秒３→11秒２、10秒７→11秒３と速く、逃げ馬とすれば非の打ちどころがなく、このラップ構成は新潟芝1600メートルにマッチ。連勝が狙える。まったく隙がない。

○プレサージュリフト

平坦で、スローから上がり勝負になりやすい関屋記念は、負担重量は重要なファクター。牝馬が活躍するのは、夏に強い云々ではなくて、単純に重量が他より軽いからに過ぎない。55キロのアドバンテージは大きい立場にある。

▲ジュンブロッサム

再三、上がり600メートル32秒台を駆使しているように、瞬発力は最右翼と言ってもいい。３歳時にはＧⅢの共同通信杯、アーリントンＣで４着。前走は米子Ｓと遜色がなく、重賞を勝てるレベルにある。

◇ディオ

ソウルラッシュの半弟で、平均ペース～ハイペースに強い力のマイラーと見ているが、レース巧者で先行できる強みがある。スローのヨーイドンでは分が悪いが、米子Ｓ２着の走りができれば、好勝負になるだろう。

買い目

単勝/複勝

15

馬連

軸13、15　相手１、４、６、８、10、13、14、15