2024年宝塚記念過去結果分析

第65回 宝塚記念（Ｇ１）

2024年6月23日（日）　京都競馬場　芝2200ｍ

今年は京都競馬場での代替開催となる春のグランプリ・宝塚記念。中距離の大阪杯、長距離の天皇賞（春）、そしてマイルの安田記念やヴィクトリアＭなど、春のＧ１を戦ってきた馬がここで激突。３歳馬の参戦こそなかなか実現しないが、古馬の実力馬が多く顔を並べる一戦だ。歴代の優勝馬も名馬揃いで、過去10年には2014年に連覇を達成したゴールドシップや、2020～21年連覇のクロノジェネシス、そしてここ２年のタイトルホルダー、イクイノックスなどが名を連ねる。今年、春を締めくくる一番を制するのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。

宝塚記念過去10年間配当金

宝塚記念過去10年間結果

宝塚記念過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

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下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

宝塚記念
人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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前走着順別過去データ

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前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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枠番別過去データ

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前走上り3F別過去データ

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前走人気別過去データ

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前走クラス別過去データ

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前走場所別過去データ

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前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

宝塚記念
種牡馬別過去データ

中位人気勢の連対多数も、穴馬激走は減少

過去10年、１番人気は【3.2.0.5】とやや物足りず、３連複なら２番人気【2.0.3.5】のほうが妙味がある。この１、２番人気が複勝率50.0％で、３～10番人気は９番人気を除いて同20.0～30.0％。中位人気勢の好走が多い印象だ。ただ、ここ５年の優勝馬はすべて３番人気以内で、２～３着馬も２頭を除いて７番人気以内。以前よりも堅めにシフトしている印象を受ける。

好走確率は牝馬が圧倒

性別では牡・セン馬が【6.8.5.102】、牝馬は【4.2.5.17】。出走数が段違いのため牡・セン馬の好走が多いが、好走確率は牝馬が牡・セン馬を圧倒しており、複勝率では牡・セン馬15.7％に対し、牝馬は39.3％と優秀だ。近年の牝馬はクロノジェネシスやレイパパレなど上位人気馬の好走が目立っていたが、昨年は10番人気のスルーセブンシーズが２着。過去には2015年に２桁人気のデニムアンドルビーとショウナンパンドラが２、３着に入っており、穴馬でも侮れない。牡・セン馬の年齢別では５歳馬がやや優勢だ。

前走は国内Ｇ１か海外が中心

主な前走レース別の成績をみると、天皇賞（春）の【3.3.3.33】をはじめ、大阪杯やドバイシーマクラシックなど、国内のＧ１や海外のレースをステップにした馬がかなり多い。表の下に記したように、国内Ｇ１と海外組で８勝２着７回、３着９回を占めている。

目黒記念や鳴尾記念あたりからの好走もあるが、好走馬数は少ない上に好走確率でも劣勢だ。ただ、これらの好走馬はＧ１・海外組に比べ穴馬が多く、高配当を狙うなら見逃さないようにしたい。

前走２着馬に注目？

前走でＧ１に出走していた馬と、それ以外に出走していた馬についてそれぞれ前走着順別成績を調べると、前走Ｇ１組では１着だった馬が複勝率こそ40.0％と高いが、連対率は13.3％止まり。前走２着馬が連対率30.8％と優秀だ。

一方、前走Ｇ２以下は好走馬自体が少ないものの、前走１着と２着で連対率は並び、複勝率では前走２着馬のほうが高い。ただ、Ｇ１と違い、Ｇ２以下で４着以下だった馬は明らかに不振だ。また、前走がＧ１以外だった好走馬はすべて５番人気以下で、前走Ｇ１以外→今回上位人気というパターンは苦戦している。

コースごとの傾向の違いに注意

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路組が【3.3.6.53】と好走馬12頭と多い。ただ、複勝率は【4.3.3.42】の栗東ＣＷ組のほうがやや高い。また美浦南Ｗ組の好走確率は高いが、該当馬が少ないのが難点になる。

それぞれの特徴をみると、栗東坂路組は優勝馬３頭すべて併せ馬で先着しており、同入・遅れや単走だった馬は好走しても２着以下。栗東ＣＷ組は単走追いだった馬の好走確率が低く、美浦南Ｗ組は先着よりも同入または単走のほうが良いという傾向にある。中でもサンプルの多い栗東坂路組はかなりはっきりした差が出ているため、この組の１着候補は併せ馬先着馬から選びたい。

【主な追い切りコース別成績（過去10年）】

コース 併せ 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東坂路 全 3-3-6-53 4.6% 9.2% 18.5%
先着 3-1-2-12 16.7% 22.2% 33.3%
同・遅・単 0-2-4-41 0.0% 4.3% 12.8%
栗東ＣＷ 全 4-3-3-42 7.7% 13.5% 19.2%
先・同・遅 3-1-3-24 9.7% 12.9% 22.6%
単走 1-2-0-18 4.8% 14.3% 14.3%
美浦南Ｗ 全 3-3-0-17 13.0% 26.1% 26.1%
先着 0-1-0-5 0.0% 16.7% 16.7%
同入・単走 3-2-0-12 17.6% 29.4% 29.4%

2024年宝塚記念（Ｇ１）調教状態＆コメント

カラテ　岩田望来

調教状態

中２週の分もあるが、やや中間は軽め。今週はビシッと追われたが、格下にアオられる格好。見た目は平凡。

シュトルーヴェ　Ｄ．レーン

調教状態

同厩舎の馬を斜め前方に見ながら耳を立てつつも我慢させると、折り合いがついて、終いは鋭く伸びてきた。

ジャスティンパレス　Ｃ．ルメール

調教状態

（ノーザンＦしがらきから５月22日に帰厩）若干先着したが、格下の相手は馬なりだった。先週、今週とそんなに動けなかった感。ただ、実戦でもズブいタイプだし、毛ヅヤが冴えてなかなかのビジュアル。悪くない。

厩舎コメント

(成長し)杉山晴師――前走はドバイへ。環境が変わったところでも、馬が受け入れて、馬体も減っていませんでしたからね。精神的な成長を感じています。帰厩後も順調にきました。ここまで差のない競馬をしていますし、使う毎に成長を見せてくれています。京都コースはいいイメージ。レースまでしっかり仕上げたい。

ソールオリエンス　横山武史

調教状態

（山元ＴＣから5月28日に帰厩）１週前はしっかり追って１ハロン10秒台。今週は最後まで手綱を持ったままで２勝馬を圧倒。動く方だが、今回も動きは文句なし。

ディープボンド　幸英明

調教状態

朝イチの馬場で、上がり重点。先週一杯に追っており好時計をマークしているので、これで十分。少しズブい感じはあったが、馬体は良く、好調の範囲。

厩舎コメント

(京都は歓迎)大久保龍師――前走は久々にボンドらしい競馬をしてくれました。今年は京都での宝塚記念。阪神よりは走りやすいと思っています。

ドウデュース　武豊

調教状態

（ノーザンＦしがらきから５月17日に帰厩）芝コースで併せ馬。上がり重点だったため、終始いい手応え。直線逆手前で走っていたが、さすがの回転力。とにかく充実した馬体。このレース目標に態勢は万全。

厩舎コメント

(態勢は万全)友道師――19日は前に馬を置いて、行き過ぎないようにと指示。鞍上が上手に乗ってくれて、いい最終追い切りができました。体つきはシュッとしてるし、落ち着きも窺えます。仕上がりは良く、好結果を期待。

ヒートオンビート　坂井瑠星

調教状態

芝コースで単走。道中の折り合いピタリ。先週の併せ馬でガスが抜けて、推進力が出ている。攻め＝実戦というタイプなので、これはいい傾向。

ブローザホーン　菅原明良

調教状態

土曜に強い負荷をかけて当週余力残しは前々走同様。馬体重以上に大きく見せて、脚取りも力強い。攻めはそう派手に動く方でないのでこれで十分。デキはキープ。

厩舎コメント

(楽しみ)田嶋助手――天皇賞のあとはここ目標で順調。すっかりこちらの調教に慣れて、まとまりが出てきましたよ。京都の外回りとは好相性。馬場が渋っても苦にしません。楽しみ。

プラダリア　池添謙一

調教状態

（５月24日に優楽ステーブルから帰厩）ここ２走同様に１週前にコースで強い負荷をかけ、当週は坂路で調整。稍重馬場とあり、無理をすることなく、一歩一歩自分のリズムを重視で登坂。馬体もコンパクトに仕上がる。

厩舎コメント

(舞台好転)池添学師――前走はコース形態が不向き。思った位置を取れず、道中も動くに動けず、瞬発力勝負も分が悪かったです。京都2200ｍは重賞を勝っている舞台。下り坂を利用してスッと動けるのでは。頭数が少ないのでレースもしやすそうです。

ベラジオオペラ　横山和生

調教状態

（５月25日にチャンピオンヒルズから帰厩）先週のＣＷで終い１ハロンが10秒８。数字通りの抜群の伸び。今週は坂路で折り合い重視だが、バネの利いた走りで馬体も隙がないほどに仕上がってきた。久々でもいきなり全開。

厩舎コメント

(反応抜群)上村師――１週前は見ての通りで反応が抜群。今週は疲れを残さないように仕上げた。大阪杯は馬場傾向などを見て、思い切った先行策。そういう自在性がこの馬の強み。道悪も2200ｍも経験済み。ただ、暑さに強くないから、当日の気温は鍵だね。

ヤマニンサンパ　団野大成

調教状態

中２週でもしっかり併走で仕上げてきたことには好感が持てる。手応えは少し劣ったが、併走相手は攻め駆け馬で問題なし。馬体も無駄なく、スカッと引き締まる。

ルージュエヴァイユ　川田将雅

調教状態

（山元ＴＣから５月24日に帰厩）抑えるのに苦労するぐらいの行きっぷり。スナップの利いた切れのあるフットワークで、併せ馬の内から楽々と追い抜いてきた。

ローシャムパーク　戸崎圭太

調教状態

（ノーザンＦ天栄から5月23日に帰厩）少しムキになる場面は見せたが、集中してからの推進力は抜群。馬体も引き締まって、心身ともに万全と言っていい。

厩舎コメント

(舞台は合う)田中博師――帰厩後少しカイ食いが渋いところがありましたが、工夫して調整するとそこは脱してくれて、コンディションは良さそうです。ストライドの大きい馬で京都外回りは舞台が合うのでは。操縦性に難しさはあるので、枠などを含めて戦法は鞍上とは相談していきたい。

第65回 宝塚記念（GⅠ）ステップレース

ステップレース１　大阪杯（Ｇ１）

2024年 3月 31日(日) 阪神11Ｒ 大阪杯 16頭 芝 2000m

着順 馬番 馬名 性齢 負担重量 騎手名 タイム 着差 単勝人気
1 11 ベラジオオペラ 牡4 58 横山 和生 01:58.2 2
2 2 ローシャムパーク 牡5 58 戸崎 圭太 01:58.2 クビ 3
3 13 ルージュエヴァイユ 牝5 56 菅原 明良 01:58.2 ハナ 11
4 9 ステラヴェローチェ 牡6 58 酒井 学 01:58.3 1/2 7
5 6 ジオグリフ 牡5 58 北村 宏司 01:58.5 1 8

レース回顧

スタニングローズが逃げる展開。２番手追走のベラジオオペラは、直線では残り200ｍ付近で先頭に立つと、そのまま押し切った。ローシャムパークは後方からの競馬となり、ペースが遅くなった向正面で動き３番手に。直線でベラジオオペラを追い詰めたが、わずかに届かなかった。ルージュエヴァイユは後方で折り合いに専念。直線ではインから鋭く伸びてタイム差なしの３着まで押し上げた。人気のソールオリエンスは伸びずに７着。

ステップレース２　天皇賞・春（Ｇ１）

2024年 4月 28日(日) 京都11Ｒ 天皇賞・春 17頭 芝 3200m

着順 馬番 馬名 性齢 負担重量 騎手名 タイム 着差 単勝人気
1 14 テーオーロイヤル 牡6 58 菱田 裕二 03:14.2 1
2 5 ブローザホーン 牡5 58 菅原 明良 03:14.5 2 5
3 6 ディープボンド 牡7 58 幸 英明 03:14.6 1月2日 6
4 17 スマートファントム 牡4 58 岩田 望来 03:14.7 1月2日 14
5 4 ワープスピード 牡5 58 三浦 皇成 03:14.9 1 1/4 8

レース回顧

マテンオウレオが逃げる展開。２番手追走のディープボンドが交わして直線を迎える。好位追走のテーオーロイヤルは直線で早めに先頭に立ち、あとは独壇場。２馬身差をつけて快勝した。後方待機のブローザホーンが、直線で豪快に伸びて２着まで押し上げた。積極策のディープボンドはしぶとさを見せて３着。

ステップレース３　目黒記念（Ｇ２）

2024年 5月 26日(日) 東京12Ｒ 目黒記念 13頭 芝 2500m

着順 馬番 馬名 性齢 負担重量 騎手名 タイム 着差 単勝人気
1 9 シュトルーヴェ せん5 58.5 J.モレイラ 02:32.3 1
2 6 シュヴァリエローズ 牡6 56 西村 淳也 02:32.3 クビ 10
3 4 クロミナンス 牡7 57.5 C.ルメール 02:32.3 アタマ 2
4 2 サトノグランツ 牡4 58.5 川田 将雅 02:32.5 3月4日 3
5 8 マイネルウィルトス 牡8 57.5 横山 武史 02:32.6 1月2日 4

レース回顧

ケイアイサンデラが1000ｍ通過61秒８のスローで逃げる。直線に入り、残り200ｍでは横一線の叩き合いに。後方からレースを進めたシュトルーヴェが、ゴール直前で差し切った。勝ちパターンだったシュヴァリエローズは惜しくも２着。クロミナンスはしぶとく伸びて３着。一旦先頭に立ったサトノグランツは最後に甘くなり４着。ヒートオンビートはなかなか前が開かずに７着と敗れた。

2024年宝塚記念予想

◎ ドウデュース
○ ジャスティンパレス
▲ ベラジオオペラ
◇ ローシャムパーク
△１ ブローザホーン
△２ プラダリア
△３ ディープボンド

◎ドウデュース

ドバイ遠征帰りになるが、しっかり乗り込んで動きも文句なし。態勢は万全。有馬記念の内容からすればここなら実力は最上位。排水機能が優れた京都なら道悪にも対応できそう。王者の貫禄を示す。

○ジャスティンパレス

昨年の天皇賞(春)の勝ち馬であり、その後もＧⅠで常に好走。この馬も力は確か。仕上がりもいい。ただ、道悪らしい道悪は初めて。馬場に対応できるかどうかが鍵になりそう。

▲ベラジオオペラ

ドウデュース、ジャスティンパレスの超トップクラスとの対戦は初めてだが、立ち回りのうまさ、道悪の適性の高さではリード。逃げての展開利も見込める。◎〇が思った以上に道悪を苦にするようなら連勝も。

◇ローシャムパーク

前走は負けて強しの内容。対ベラジオオペラなら乗り方ひとつで十分に逆転できる能力がある。まだ乗り難しい面が残っているが、外回りの2200メートルは合いそう。うまく立ち回れれば。