2023年京都2歳ステークス過去データと予想分析

第10回ラジオＮＩＫＫＥＩ杯京都２歳ステークス（Ｇ３）

2023年11月25日（土）京都競馬場　芝2000ｍ

14年に重賞に格上げされた２歳馬によるレース。13年まではオープン特別として行われた。この時期に行われる2000ｍのレースということもあり、翌年のクラシックを狙う素質馬が出走する傾向にあり、レベルの高いレースが繰り広げられている。歴代の勝ち馬にはナリタブライアン、アドマイヤドン、エイシンチャンプなどのＧ１馬がいる。昨年は５番人気のグリューネグリーンが勝利した。オープン特別だった時代も含め、過去のデータなどからレースの傾向を探る。

京都2歳ステークス過去10年間配当金

京都2歳ステークス過去10年間結果

京都2歳ステークス過去10年間結果前走レース

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上位人気は安定しているが、下位人気馬に注意！

平均配当は馬連が3365円、３連単は６万5346円。荒れてないように見えるが、過去10年の平均出走頭数が10.1頭と少ないことから考えると、結構荒れていると考えられる。１番人気【3.2.1.4】と２番人気【1.3.2.4】はどちらも複勝率60％とまずまず堅実。５番人気【2.2.2.4】も複勝率60％と好調だ。５番人気以下が11頭馬券に絡んでおり、出走頭数から考えると、下位人気馬の活躍が目立つ。

キャリア１～２戦が中心

キャリア別の成績では１～３着馬30頭中22頭がキャリア１～２戦で、この合計が【7.7.8.36】で複勝率37.9％と高い。それに対して、キャリア３戦以上は【3.3.2.35】で複勝率18.6％と今ひとつ。たくさんレースを使っている馬よりも、デビューしたばかりの素質馬が好成績を残している。

【キャリア別の成績（過去10年）】

キャリア 成績 勝率 連対率 複勝率
１戦 3-1-3-12 15.8% 21.1% 36.8%
２戦 4-6-5-24 10.3% 25.6% 38.5%
３戦 2-1-0-20 8.7% 13.0% 13.0%
４戦 1-1-2-7 9.1% 18.2% 36.4%
５戦 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
６戦 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
８戦 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
９戦 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%

未勝利を勝って１～４番人気なら信頼できる

前走のクラス別成績では、新馬組【3.1.3.12】が複勝率36.8%と好成績を残している。新馬を勝ってこのレースで１～２番人気【2.0.2.4】なら複勝率50％と安定している。未勝利組【2.2.3.20】は複勝率25.9％とまずまず。未勝利を勝ってこのレースで１～４番人気【2.1.2.1】だと複勝率83.3％と抜群の好走確率だ。オープン特別組【1.5.0.10】は連対率37.5％と好成績だが、２着が多い。重賞組【1.0.1.12】は複勝率14.3％と今ひとつ。

前走1800か2000ｍ以外は出番がない

前走の距離別成績では、京都２歳Ｓと同じ2000ｍ【4.2.5.29】が複勝率27.5％で、1800ｍ組【6.7.5.28】は複勝率39.1％と好走確率が高い。馬券圏内30頭中29頭が前走1800か2000ｍのレースを使っていた。一方、前走1600ｍ以下を使った馬【0.1.0.14】は苦戦傾向にあり、一気に距離が伸びた馬は疑ってみる必要がありそうだ。

【前走の距離別成績（過去10年）】

前走距離 成績 勝率 連対率 複勝率
1400m 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
1600m 0-1-0-13 0.0% 7.1% 7.1%
1800m 6-7-5-28 13.0% 28.3% 39.1%
2000m 4-2-5-29 10.0% 15.0% 27.5%

栗東ＣＷでラスト４ハロンの遅い馬

過去10年の京都２歳ステークスの調教パターンの傾向を探った。好走馬は栗東坂路組【5.5.7.36】、栗東ＣＷ組【4.4.3.24】がほとんどを占め、複勝率は30％以上と高かった。

栗東ＣＷ組のラスト４ハロンのタイム別成績は、52秒２以下【1.1.0.10】が複勝率16.7％と低調だったのに対して、52秒３以上【3.3.3.14】は複勝率39.1％と成績が良かった。栗東ＣＷでラスト４ハロンをゆっくり走った馬が狙い目といえる。

【調教コース別の成績（過去10年）】

場所 コース 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東 坂路 5-5-7-36 9.4% 18.9% 32.1%
ＣＷ 4-4-3-24 11.4% 22.9% 31.4%
その他 1-1-0-11 7.7% 15.4% 15.4%

【栗東ＣＷ組のラスト4ハロンのタイム別成績（過去10年）】

タイム 成績 勝率 連対率 複勝率
～52秒2 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
52秒3～ 3-3-3-14 13.0% 26.1% 39.1%

2023年京都２歳Ｓ（Ｇ３）調教状態＆コメント

オールナット　北村友一

調教状態

１週前に自己ベストタイをマークして、終い１ハロンは自身最速の11秒９。当週は時計こそ目立たないが、初戦よりトビが大きくなり、素軽さも増してきた印象。更に。

厩舎コメント

(上積み十分)高野師――満足いく状態。使っての上積みは十分ですよ。血統背景、それに初戦で見せたパフォーマンスから、ここでも期待できそうです。

カズゴルティス　和田竜二

調教状態

ひと息入ったが、大型馬でも太め感なし。肌艶が良く、手足の運びも実にシャープ。いきなり動ける態勢。

キープカルム　鮫島克駿

調教状態

先週に併走追いで自己ベストを大きく更新。当週は単走でサッとだが、コズミもなく前走以上にスムーズ。

厩舎コメント

(ここでも)柴田助手――前走は勝ち時計も良かったですし、終いの脚も良かったですからね。血統的には短めの距離なんでしょうが、この馬は折り合いはつきますし、体形的にも中距離が良さそう。まだフワフワしているので、良くなる余地は十分ありますし、重賞のメンバーに入っても。

ギャンブルルーム　団野大成

調教状態

坂路で52秒台を楽に出し、ＣＷでも好時計。トビが大きく、ダイナミックな動きで馬体も太めなく仕上がる。

厩舎コメント

(平常心で)大久保龍師――前走は装鞍からうるさい面を見せていました。気持ちのコントロールに難しさが出ているので、平常心で向かえるかどうか。

コスモエスメラルダ　柴田大知

調教状態

内にモタれ気味だが、併走馬を交わす時の脚は速かった。馬体は締まり、上積みは十分。遠征と右回りが鍵。

コスモキュランダ　角田大河

調教状態

単走追い。フワフワと走っており、若さが目立った。脚捌きはスムーズだが、今回は不安を感じさせる内容。

サトノシュトラーセ　川田将雅

調教状態

日曜日までに中身の濃い調整ができており、直前は単走で余裕残し。右手前のままでもなかなか機敏な動き。馬体も更に絞れて無駄がなくなってきた。使いつつ良化。

厩舎コメント

(好センス)友道師――前走、周りに惑わされることなく、自分のペースで行けて終いも伸びました。思っていた以上にレースセンスがありますね。一戦毎に馬は良化していますし、舞台は引き続き京都の2000メートル。楽しみです。

シンエンペラー　Ｊ．モレイラ

調教状態

中２週でソフト仕上げだが、折り合って余力十分に登坂。馬体の張りツヤがグンと良くなり、叩いて上昇。

厩舎コメント

(相手強い方が)安藤助手――懸念材料だった気性が悪い方に出ず、抜け出す時の脚も速かったですね。その後は外へ行って遊ぶ面が。それだけに相手が揃った方がこの馬にはいいでしょうね。追い切る前で既に前回と同体重ですから、速い時計も必要ありません。

ダノンデサイル　横山典弘

調教状態

がっちりとした筋肉質の好馬体。口向きの悪さも見せず、リラックスして走れていた。依然デキは良さそう。

ディスペランツァ　Ｍ．デムーロ

調教状態

大型馬の休み明けになるが、まったく太くなく、スカッと見せているのには好感。走りは若いが時計以上。

パワーホール　横山和生

調教状態

追走したこともあってアオられたが、重心の低いフォームで脚勢はしっかり。時計的にも合格点。十分乗り込まれてキチッと仕上がっており、馬体の良さも目につく。

厩舎コメント

(先を見据えて)昆師――放牧明けだけど、予定通りにやれているし、態勢は整ったと思う。まだ目一杯に追い切りをしてきていないが、前走時でもしっかり走れているからね。今の荒れてきた京都の馬場にも対応できると思う。いいモノを持っているし、この先につながる競馬ができればいいね。

プレリュードシチー　幸英明

調教状態

２週連続の併走追いで軽快な動きを見せている。馬体も何とかキープしているし、硬さもなし。好調。

ホウオウプロサンゲ　坂井瑠星

調教状態

追う毎に、使う毎に体が締まってきているのが良く分かる。抜け出してくる際の反応、伸びともに良かった。

厩舎コメント

(ここ一本)安藤助手――自ら競馬を作って惜しい内容でしたが、その後はここ一本に絞って調整。元気で体調が良さそうです。スピードがあるので時計が出てしまいますが、京都の速い芝にも対応は可能かと。気性は幼いですが、素材の良さは確かでしょう。

ルカランフィースト　松山弘平

調教状態

中間も坂路で調整を緩めず丹念な乗り込み。末重点のため全体のタイム目立たないが確かな脚取りで反応。体調面はすこぶる順調。

厩舎コメント

(舞台ＯＫ)鹿戸雄師――輸送があるので直前は坂路で。いい動きだったし、これで態勢は整ったと思う。初戦は思っていた以上に上手にレースができたし、あの内容なら京都内回りも対応できそう。どれだけやれるか楽しみ。

2023年京都２歳Ｓ予想

管理人の予想印

◎ ルカランフィースト
○ ギャンブルルーム
▲ オールナット
◇ シンエンペラー
△１ サトノシュトラーセ
△２ キープカルム
△３ ホウオウプロサンゲ
△４ パワーホール

◎ルカランフィースト

遅いペースでもスッと折り合い、瞬発力勝負にもしっかり対応してデビュー勝ち。センス、馬体、フットワークとも良く、素質は一級品。キャリアが浅く、初めてのことも多いが、能力でカバーできる。

○ギャンブルルーム

初戦は最後方から一気に差し切って２着に５馬身差。いい決め手がある。ひと息入ったが、仕上がりは良好。前走は渋った馬場で持ち味をそがれながらも３着。良馬場なら前走以上にやれる。

▲オールナット

ＪＣ勝ち馬ショウナンパンドラの半弟。馬格に恵まれ、身体能力は相当なもの。大型馬で１度使われた上積みも十分。初戦は道悪でも危なげなかったが、軽い芝ならもっといいパフォーマンスができそう。

◇シンエンペラー

初戦はラスト２ハロンが11.1―11.0。これはほぼ自身のラップだが、これでも抜け出してから遊んでいたほど。まだ気性が幼いが、瞬発力は非凡。このメンバーでも侮れない。

あとは、
サトノシュトラーセ、キープカルム、ホウオウプロサンゲ、パワーホール
に注意。

買い目

馬連

軸２
相手７、１、５、13、３、９、６

3連複

軸２
相手７、１、５、13、３、９、６