2023年アルゼンチン共和国杯過去データと予想分析

第61回 アルゼンチン共和国杯（Ｇ２））

2023年11月５日（日）　東京競馬場　芝2500ｍ

秋の東京開催における長距離Ｇ２として定着している一戦。ここからジャパンＣや有馬記念に進む馬も見られ、過去10年の優勝馬では2015年のゴールドアクターが有馬記念を制覇。一昨年のオーソリティはジャパンＣで２着に食い込んだ。また翌春以降のＧ１での活躍に繋げる馬もおり、14年のフェイムゲームが天皇賞（春）２着、16年のシュヴァルグランがジャパンＣ制覇、17年のスワーヴリチャードも大阪杯でＧ１タイトルを獲得した。来年の、あるいは早ければこの秋のＧ１で飛躍を遂げる馬は出現するのか。過去の傾向を見てみたい。

アルゼンチン共和国杯過去10年間配当金

アルゼンチン共和国杯過去10年間結果

アルゼンチン共和国杯過去10年間結果前走レース

アルゼンチン共和国杯
人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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前走着順別過去データ

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前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

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種牡馬別過去データ

ハンデ戦でも上位人気が中心

過去10年、３番人気が【2.0.7.1】で複勝率90.0％、１、４番人気は同50.0％と、ハンデ戦ながらも上位人気馬が強い傾向だ。４番人気以内で【8.6.8.18】と好走馬30頭中22頭、５番人気以内で連対馬20頭中16頭。８番人気以下の馬は【0.0.2.89】と好走しても３着止まりだ。ただ、2020年と昨年はこのレースとしては荒れ気味のため、一時に比べると人気サイドに偏った狙いになるのは危険か。それでも馬連万馬券には至っていないことは覚えておきたい。

55～57キロ台が高複勝率

穴馬の好走が少ないこともあり、軽ハンデ馬は苦戦傾向で52キロ以下は連対なし。安定しているのは複勝率20％台後半を記録している55～57キロ台。55キロ台は【0.4.6.27】と好走時は２～３着ばかり、56キロ台は【5.3.0.22】と好走すれば連対し勝ち切る確率が高い。今年から各レースとも従来よりハンデが重くなっているため、特に１着候補は56キロ台以上を重視するのが良さそうだ。

３～４歳馬が中心に

牡・セン馬の年齢別では、４歳が【5.3.3.22】で複勝率33.3％をマーク。３歳馬はわずか５頭の出走とはいえ複勝率80.0％と、この３～４歳馬が中心だ。2013年だけは６→５→５歳と５～６歳馬が上位を独占したが、その他の年は３～４歳馬から少なくとも１頭は連対を果たしている。

７歳以上の馬や牝馬は好走なし。牝馬は出走数自体が少ないが、ベテラン馬は一発が期待できそうな中位人気馬の凡走も少なくないので要注意。本競走と同コースの目黒記念は７歳以上【2.0.4.40】、本競走の次走とする馬も多いステイヤーズＳは同【1.3.1.31】だが、これらと同じ感覚で予想にあたるのは危険だ。

条件戦組が安定、オープン組は巻き返しも

前走クラス別では、条件戦に出走していた馬が【2.2.4.17】で複勝率32.0％をマーク。特に前走３着以内なら【2.2.4.14】同36.4％となり、条件戦好走馬は積極的に狙いたい。

一方、オープン・重賞組の全体では【8.8.6.114】複勝率16.2％。好走確率こそ低いが好走馬数は多いため、この中から有力な馬を拾う必要がある。近年（過去５年）の好走馬を見ると、前走で連対していたのは2020年のオーソリティと昨年のハーツイストワールのみ。過去10年でも前走連対馬の好走はほかに２頭しかおらず、前走３着以下だった馬が中心だ。ただ11着以下からの巻き返しは過去５年はなく、過去10年でも１頭のみ。「前走で連対を外した10着以内馬」に注目するとおもしろい。

【前走オープン・重賞からの好走馬（過去５年）】

年 馬名 ハンデ 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
18 パフォーマプロミス 56 3 1 宝塚記念 4 9
19 ムイトオブリガード 56 5 1 目黒記念 2 5
タイセイトレイル 55 5 2 丹頂Ｓ 3 3
20 オーソリティ 54 3 1 青葉賞 3 1
ラストドラフト 56 6 2 ケフェウスＳ 2 8
サンアップルトン 55 9 3 オールカマー 7 6
21 オーソリティ 57.5 1 1 天皇賞（春） 6 10
マイネルウィルトス 56 4 2 札幌記念 11 4
22 ハーツイストワール 55 5 2 札幌日経ＯＰ 1 1
ヒートオンビート 57 3 3 新潟記念 1 5

４番人気以下なら騎手以外の追い切り馬

このレースではあまり穴馬の好走は多くない。ただ、過去10年、４番人気以下の好走馬13頭中９頭は騎手以外（助手・調教師）が騎乗しての追い切り馬だった。また、昨年の２頭など美浦組は坂路追い切り馬もいるが、栗東ならＣＷが中心だ。加えて１頭を除き併せ馬で追われていたことも共通点として挙げられる。

【４番人気以下の好走馬の追い切り（過去10年）】

年 馬名 人気 着順 コース 騎乗 追い切り時計 位置 脚色 併せ
13 アスカクリチャン 7 1 栗東CW 助手 80.7-64.8-51.1-38.2-13.1 8 一杯 アタマ先着
アドマイヤラクティ 4 2 栗東CW 助手 80.9-65.5-50.9-37.4-11.9 6 稍一杯 …
14 クリールカイザー 4 2 美南Ｗ 助手 65.2-50.5-36.6-13.1 2 一杯 0.3秒先着
15 メイショウカドマツ 4 2 栗東CW 蛯名 82.7-67.2-53.3-39.1-12.0 7 馬ナリ 0.6秒先着
16 アルバート 4 2 美南Ｗ 助手 53.5-38.6-12.7 6 直強目 0.4秒先着
17 ソールインパクト 7 2 美南Ｗ 助手 67.2-52.8-39.3-13.0 6 末一杯 0.2秒先着
18 マコトガラハッド 11 3 栗東CW 助手 87.6-70.5-54.2-40.0-12.2 7 一杯 同入
19 タイセイトレイル 5 2 栗東坂 中谷 1回 52.1-38.1-24.8-12.5 一杯 0.4秒遅れ
20 ラストドラフト 6 2 美南Ｐ 調教師 63.8-49.1-36.1-12.3 7 馬ナリ 同入
サンアップルトン 9 3 美南坂 柴田善 1回 52.8-38.3-25.0-12.6 強目 同入
21 マイネルウィルトス 4 2 栗東CW M.デムーロ 81.6-65.1-50.0-36.8-12.0 6 強目 0.7秒先着
22 ハーツイストワール 5 2 美南坂 助手 1回 52.6-38.2-25.3-13.0 一杯 0.2秒先着
ブレークアップ 6 1 美南坂 助手 2回 54.6-40.0-26.4-13.3 馬ナリ 同入

2023年アルゼンチン共和国杯（Ｇ２）調教状態＆コメント

アーティット　菅原明良

調教状態

１週前はＣＷで、同じレースに出る２頭を圧倒。最終調整は坂路で軽快に。柔軟性があって距離は保つ。

厩舎コメント

(舞台合うはず)友道師――先週の追い切りがいい動き。状態の上積みが見込めそうです。前、前で運んで持久力を生かす競馬が合うタイプ。ハンデは楽ではありませんが、東京の2500メートルという条件は合っていると思います。

アサマノイタズラ　柴田善臣

調教状態

追走して楽に並びかけてきた。先週とは違って集中した走り。動きも滑らかで、雰囲気は悪くない。

アフリカンゴールド　国分恭介

調教状態

例によって単走で一杯に。いつものように頭が高いものの、蹴る力は十分。８歳だが、まだ衰えはないよう。

アリストテレス　内田博幸

調教状態

ペースが遅く、気合を表に出して行きたがる。距離や久々を考えると、この気性がネックだが、馬体はピカピカで素晴らしい。いきなり能力全開か。

グランオフィシエ　北村宏司

調教状態

今回は乗り始めから素軽い動き。今週も大きく追走して楽に同入。機敏で前向きさもある。力は出せる。

ジャンカズマ　小沢大仁

調教状態

頭が高い感じはいつもだが、今回は迫力が足りなかった。長距離輸送はあるが、当日は少し重いかも知れない。

セファーラジエル　松岡正海

調教状態

ゴール前はフワフワする面を見せたが、トビが大きく、推進力は感じられた。距離延長は歓迎だろう。

ゼッフィーロ　Ｊ．モレイラ

調教状態

出走間隔を考えれば前走よりも調教の中身が濃い。ハミを取って首をリズム良く使い、動きに躍動感あり。

厩舎コメント

(いい成長曲線を)兼武助手――少し動きづらい形でも、最後はよく追い上げてきましたし、その後は在厩させて順調にきました。筋肉量が増えて、いい成長曲線を辿っていますし、春の内容からもこの舞台は向くはずですからね。

チャックネイト　大野拓弥

調教状態

バランスがうんと良くなり、加速も滑らかになった。ゴール前は迫力満点の勢い。気持ちも体も本格化か。

厩舎コメント

(反応が良くて)堀師――在厩続戦なので、息はできているが、ギアの入りが良くなっている。抜け出してソラを使うので、引き続きクォーターカップのブリンカーを着用するが、追い切りの反応は良くて、「調教では問題ない」とモレイラ騎手。牡馬にしてはカイ食いは細いが、落ち着きが出てきて、晩成型がいろいろと嵌まってきた感じがする。ここでも楽しみ。

テーオーロイヤル　浜中俊

調教状態

重心の低いフットワークでかなりの推進力を感じた。もともと良く見せる馬だが、骨折明けにしては柔らか味がある。馬体も仕上がって、いきなり能力全開か。

ディアスティマ　北村友一

調教状態

休養期間の長さを思えば、若干だがソフトな調整に映る。力強い脚捌きでまずまずだが、まだ良くなりそう。

厩舎コメント

(好レースを)高野師――ハンデの57.5キロは予想していた通り。前走と同じくらいのいい状態ですよ。東京2500メートルの舞台は合います。引き続き好レースを。

ハーツイストワール　田辺裕信

調教状態

今週はモタれるところを見せず、重心の低いフォームで外から相手が迫ると、手前を替えてグイッと伸びる。

ヒートオンビート　石川裕紀

調教状態

単走の分か頭が高くなってフワッとしていたが、脚取りはしっかり。先週はＣＷで遅れたが、デキは悪くない。

厩舎コメント

(良なら違う)友道師――状態が良く、楽しみにしていたんですが、もともと頭の高い走法。前走は道悪が応えたと思います。斤量は仕方ないでしょうが、引き続き状態はいいので、最後まで集中して走ってくれれば。

ヒュミドール　津村明秀

調教状態

耳をピンと立てて、目を剥いていたが、外ラチ沿いで手前を替えると、伸びのあるフットワークを見せる。

プリュムドール　岩田康誠

調教状態

３頭併せの内で楽に。中間は目一杯追っていないが、もともとがスレンダーなボディ。息も体もできている。

マイネルウィルトス　横山武史

調教状態

ゆったりと伸びやかなフットワークで、楽な感じで登坂。力強さも十分。適度にリラックスしていい気配。

厩舎コメント

(助け必要)宮師――反動はなく、状態は更に良くなっている。２年前に２着があるけど、時計勝負よりスタミナ比べでこそ。瞬発力では見劣るからペースも流れてほしい。助けは欲しいね。

ユーキャンスマイル　石橋脩

調教状態

内にモタれるのを修正されつつ一杯に追われる。モタモタして映るが、最近は攻め駆けしない。これで上向く。

レッドバリエンテ　永野猛蔵

調教状態

例によって濃い乗り込み。馬体もピカピカ。この馬の特徴である抜かせない根性が光る。実戦並みの猛稽古。

厩舎コメント

(55キロで)福永助手――勝ったあとは短期放牧を挟んでここ目標に調整してきました。重賞初挑戦で距離も延長します。55キロでどこまでやれるかですね。

2023年アルゼンチン共和国杯予想

宝塚記念など、春競馬のＧⅠ、ＧⅡからの臨戦を割り引く必要はないが、今年はもっと長い休養馬もいて、半数が休み明けの馬になる。また、微妙なハンデ増があるだけでなく、今年は、負担重量の変更によって、重ハンデ馬も続出。そして、下地になるのが先週の超高速馬場。スタミナ、瞬発力、時計勝負への対応力、手頃なハンデでふるいにかけた。

管理人の予想印

◎ ゼッフィーロ
○ マイネルウィルトス
▲ ディアスティマ
◇ チャックネイト
△１ ヒートオンビート
△２ アーティット
△３ レッドバリエンテ

◎ゼッフィーロ

東京芝2500メートルの重賞とディープインパクト産駒は相性が悪いが、同産駒の一流ステイヤーはスタミナと瞬発力を兼備。長丁場を使い出して前４走、すべて上がり600メートル最速なら、ここを勝つ要件を満たしている。

○マイネルウィルトス

一昨年の２着馬で、昨年の目黒記念２着馬だから、当舞台への適性は高い。ただ、使える上がりに限界があるので、外枠からの立ち回りと、特にスタートが鍵を握る。

▲ディアスティマ

目黒記念はほぼ逃げ切り同然で、勝ち馬にしてやられた感があった。ベストは逃げ。勿論、２番手からも可能だが、控えた時に力まずに走れるかどうかがポイント。

◇チャックネイト

前走芝2400メートルの３勝クラスからの臨戦は成功例が多い。いい状態で続戦できることと、何よりも、長距離適性の高い馬がハンデに恵まれることが大きいからだが、今年の該当馬はこの馬。

買い目

単勝/複勝

９

馬連

軸９、17
相手２、４、５、９、13、14、17