2024年新潟2歳ステークス過去データと予想分析

第44回 新潟２歳Ｓ（Ｇ３）

2024年8月25日（日）　新潟競馬場　芝1600ｍ

２歳世代初のマイル重賞・新潟２歳Ｓ。以前は新潟デビュー馬による王者決定戦の色合いが濃かったが、近年は新潟開催の短縮や、２歳戦の開始時期が早まったことで、他場でデビューした馬の参戦も増えてきた。また、世代初のマイル重賞のため、翌年の大レースをにらむ素質馬も見られる。近年では21年優勝のセリフォスは朝日杯ＦＳで２着になり、翌22年のマイルＣＳでＧ１タイトルを獲得。昨年のアスコリピチェーノは２歳女王の座に就いた。クラシックや、このレースと同じマイルＧ１を目指す馬の戦いが注目される新潟２歳Ｓの、過去の傾向を見てみよう。

新潟2歳ステークス過去10年間配当金

新潟2歳ステークス過去10年間結果

新潟2歳ステークス過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

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下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

新潟2歳ステークス
人気別過去データ

新潟2歳ステークス
前走レース名別過去データ

新潟2歳ステークス
前走着順別過去データ

新潟2歳ステークス
前走コース別過去データ

新潟2歳ステークス
単勝オッズ別過去データ

新潟2歳ステークス
騎手別過去データ

新潟2歳ステークス
枠番別過去データ

新潟2歳ステークス
前走上り3F別過去データ

新潟2歳ステークス
前走人気別過去データ

新潟2歳ステークス
前走クラス別過去データ

新潟2歳ステークス
前走場所別過去データ

新潟2歳ステークス
前走距離別過去データ

新潟2歳ステークス
脚質別過去データ

新潟2歳ステークス
年齢別過去データ

新潟2歳ステークス
馬体重過去データ

新潟2歳ステークス
ハンデ別過去データ

新潟2歳ステークス
種牡馬別過去データ

１～３番人気が安定

過去10年、１番人気と３番人気が複勝率70.0％で、２番人気は同60.0％。２番人気の勝率、連対率が低めではあるが、この３番人気以内の馬が安定した走りを見せている。昨年こそ１→10→４番人気での決着も、３番人気以内から２頭が馬券に絡む年が多いレースだ。配当面ではその昨年と、2015年を除けば３連単は荒れても５万円台までに収まっている。荒れた２回でも26万馬券、18万馬券と大波乱までは期待薄だ。

人気薄なら前走他場組

前述のとおり人気薄で好走する馬はあまり多くないが、穴馬の傾向ははっきりしており、６番人気以下の好走馬７頭はすべて前走で新潟以外のレースに出走していた。以前は福島組が多かったが、2019、23年は同じ左回りの東京・中京の1600ｍ戦に出走した馬が好走している。逆に言えば前走でも新潟戦に出走していた馬が人気になっていないようではチャンスは少ない。

【６番人気以下の好走馬（過去10年）】

年 馬名 人気 着順 前走 レース 距離 人気 着順
14 ニシノラッシュ 6 3 福島 新馬 芝12 1 1
15 ウインファビラス 12 2 福島 未勝利 芝18 2 1
マコトルーメン 8 3 函館 函館２歳Ｓ 芝12 6 5
16 オーバースペック 6 2 福島 未勝利 芝18 3 1
18 スティルネス 8 3 福島 新馬 芝12 3 1
19 ビッククインバイオ 8 3 東京 未勝利 芝16 2 1
23 ショウナンマヌエラ 10 2 中京 新馬 芝16 4 1

新馬組なら前回、今回とも上位人気の馬

前走クラス別では、新馬戦組【7.6.8.61】、未勝利戦組【3.4.1.30】で好走馬の大半を占め、オープン・重賞組（中央）は【0.0.1.17】に終わっている。特に近年優勢の新馬戦組の好走馬を見ると、ここ５年はその新馬戦を５番人気以内で勝ってきた馬が大半。また、11頭中10頭はこのレースでも４番人気内に推されていた。新馬戦組で前走、今回ともに人気薄というパターンの好走はない。

一方未勝利戦組（過去10年）の好走馬にはあまりはっきりした傾向は見られないが、大半がデビュー３戦目。また間隔の開いた馬が多かった傾向に変化があり、近年は新潟開催の未勝利を勝ち上がった馬が多く、22年好走の２頭は連闘馬だった。

【前走新馬戦からの好走馬（過去５年）】

年 馬名 人気 着順 前走場所 前走距離 前走人気 前走着順
19 ウーマンズハート 1 1 新潟 芝16 3 1
ペールエール 3 2 中京 芝14 1 1
20 ブルーシンフォニー 1 2 東京 芝16 4 1
フラーズダルム 3 3 阪神 芝16 4 1
21 セリフォス 3 1 中京 芝16 1 1
アライバル 1 2 東京 芝16 1 1
オタルエバー 2 3 新潟 芝16 5 1
22 シーウィザード 2 3 函館 芝18 5 1
23 アスコリピチェーノ 1 1 東京 芝14 1 1
ショウナンマヌエラ 10 2 中京 芝16 4 1
クリーンエア 4 3 新潟 芝16 8 1

【前走未勝利戦からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 人気 着順 間隔 前走場所 前走人気 前走着順 前々走
15 ウインファビラス 12 2 中４週 福島 2 1 新馬３着
16 オーバースペック 6 2 中７週 福島 3 1 新馬３着
17 コーディエライト 5 2 中７週 中京 3 1 新馬３着
18 ケイデンスコール 1 1 中３週 新潟 1 1 新馬２着
19 ビッククインバイオ 8 3 中８週 東京 2 1 新馬３着
20 ショックアクション 2 1 中２週 新潟 3 1 新馬３着
22 キタウイング 4 1 連闘 新潟 3 1 新馬４着
ウインオーディン 3 2 連闘 新潟 2 1 新馬５着

美浦南Ｗは馬ナリ、栗東坂路はラスト12秒３以下に注目

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、美浦南Ｗと栗東坂路追い切り馬が好走馬の多数を占めていた。そのどちらにも特徴があり、まず美浦南Ｗ組は馬ナリだった馬が【2.4.7.23】に対し、強目以上は【0.0.0.13】。美浦南Ｗ組を狙うなら馬ナリ調整馬に絞りたい。

一方の栗東坂路組は、ラスト１ハロンの時計に注目したい。１ハロン12秒３以下だった馬は【4.0.0.17】と勝つか馬券圏外の両極端。12秒４以上を要した馬は【0.3.2.15】と好走しても２～３着止まりになっている。購入する馬券式別に応じて、中心に据える馬を見極めたい。

【栗東坂路、美浦南Ｗコース追い切り馬の成績（過去10年）】

コース 脚色、時計 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦南Ｗ 馬ナリ 2-4-7-23 5.6% 16.7% 36.1%
その他 0-0-0-13 0.0% 0.0% 0.0%
栗東坂路 1F 12.3秒以下 4-0-0-17 19.0% 19.0% 19.0%
1F 12.4秒以上 0-3-2-15 0.0% 15.0% 25.0%

2024年新潟２歳Ｓ（Ｇ３）調教状態＆コメント

キタノクニカラ　杉原誠人

調教状態

少し細く映るが、バランスは良くて推進力もある。理想はもうひと回り成長も、完成度は高そうだ。

ケイテンアイジン　丸山元気

調教状態

促されるとスッと併走相手を引き離して先着。１ハロン11秒８以上に切れが感じられた。しっかり調整されて体つきも一段と良くなってきた。状態に関しては不安なし。

コートアリシアン　菅原明良

調教状態

道中は少しムキになるが、促すと全身を大きく使って力強さ満点。馬体も引き締まって、態勢は整った。

厩舎コメント

(期待)黒﨑助手――今週は予定通り単走で追い切りました。時計は若干速くなりましたが、先週末あたりから落ち着きが出てきて、メリハリもついてきました。いい精神状態でレースに臨めそうです。初戦の勝ちっぷりの良さから、ここでもいいレースが期待できそうです。

シンフォーエバー　岩田康誠

調教状態

ゴール前は少し止まり加減だったが、馬なりの手応えで50秒２は現時点の２歳馬としては驚異的。毛ヅヤが冴えて、馬体も非常に良く見せる。勿論、ここも楽しみ。

厩舎コメント

(重賞でも)清水亮助手――初戦から十分に仕上がっていたので、追い切りは２本でも問題ありません。スローでしたが、ため逃げの形で終いにしっかりと脚を使えていたので、どこからでもレースができそうですし、行く馬がいれば控えても大丈夫でしょう。新馬戦と同じ条件ですし、重賞でもいいレースを期待していますよ。

ジョリーレーヌ　石川裕紀人

調教状態

新馬の時よりも大きく見せて、今週は３頭の真ん中でもしっかり我慢できた。上積みが期待できる状態。

厩舎コメント

(いいレースを)大竹師――２週続けてジョッキーに乗ってもらい、今週は３頭併せの真ん中でいい動きだった。初戦はパドックの２周目からテンションが高くなったが、レースは上手だったし、普段は落ち着いているから心配はしていない。流れが違えばタイムも詰められるだろう。重賞のここでもいいレースを期待している。

スターウェーブ　三浦皇成

調教状態

成長の余地は残っているが、バランスが良く力強さもある。十分に調教も積んで、力はきっちり出せそうだ。

厩舎コメント

(前走以上)武井師――初戦はカイ食いが良くなかったり、精神面が安定しなかったりと調整に少し不安があったなかで理想的な勝ち方ができた。今回は何も不安なく調整できたし、今なら距離延長にも対応できると思う。

スリールミニョン　永島まなみ

調教状態

抜群の行きっぷりでスピード感十分。前進気勢が強過ぎて、距離延長がプラスかどうかは何とも言えないところだが、体調の良さは保証つき。ためさえ利けば怖い。

トータルクラリティ　北村友一

調教状態

直前は単走でサッと。軽快なフットワークでなかなかの推進力。馬体もバランスが取れて良く見せる。

厩舎コメント

(落着けば)池添学師――１週前は格上と併せて、今週は上がり重点。仕上がりはいいですよ。初戦のラスト１ハロンは10秒台。中身は濃く、同じ直線平坦でその経験が生きればと思います。ただ、心配なのがテンション。輸送後に１泊できるので、落ち着きが出れば。

プロクレイア　津村明秀

調教状態

乱れのないフォーム。推進力たっぷりの走りでパワフルに伸びた。初戦時より素軽さ増し、上積みが見込める。

厩舎コメント

(重賞でも)小林師――先週の月曜に落鉄した影響で２日ほど乗れませんでしたが、その間に馬のケアができて、柔らかみが出てきました。上積みとは言わないまでも、初戦と同じぐらいの状態では臨めそう。センスのいいレースをしてくれて、追う毎に伸びた内容から、重賞でもやれても。

マジカルフェアリー　和田竜二

調教状態

今週は楽な手応えのままでキビキビした動き。テンションも上がり過ぎず馬体も数字以上に大きく見せる。

厩舎コメント

(長い直線で)寺島師――初戦からいい競馬ができました。テンションも上がらずに、上積みもありそう。直線の長い外回りでどんな脚を使えるか。

モジャーリオ　斎藤新

調教状態

気合乗り満点で、直線も抑えたままで楽に同入。バランスも良く、伸び脚もパワフル。雰囲気は上々。

2023年新潟２歳Ｓ予想

年によってメンバーのレベルにバラつきがあるが、過去10年で６回は上がり600メートル33秒台。スピードよりも瞬発力の有無が最大のポイントで、一方で、先行馬の前残りが穴メーカーになる。夏の新潟５週目でも、今年はかなり良好な馬場コンディションが維持されており、特に先行して速い上がりを繰り出せるタイプが有利になるだろう。

管理人の予想印

◎ コートアリシアン
○ スターウェーブ
▲ シンフォーエバー
◇ プロクレイア
△１ トータルクラリティ
△２ ジョリーレーヌ
△３ マジカルフェアリー

◎コートアリシアン

３回東京競馬の２歳新馬の中で、上位ランクに評価できるタイムで、上がり600メートルも最速。着差も大きく、圧巻のパフォーマンスだった。テンションが上がりやすいタイプなので、当日の落ち着きとスタートが鍵を握る。

○スターウェーブ

稍重で、スローペースを考慮すれば走破タイムは上等で、着差以上に強い内容だった。ラスト600メートルは11秒３→11秒３→11秒２。新潟の外回り芝1600メートルにも対応可能なラップ構成。

▲シンフォーエバー

スローの逃げ切り勝ちだが、上がり600メートル第２位だから、相当に強い内容で、ラスト400メートル10秒７→11秒０では後続は手も足も出なかった。今年の馬場傾向にぴったりの有力馬だが、不安を挙げれば、暑い最中の中２週の臨戦。

◇プロクレイア

スローペースでタイムは地味だが、上がり600メートルは最速。ラスト400～200メートルの区間が11秒１なら及第のレースと評価できる。半姉テウメッサは今夏の新潟、三面川特別で大外一気を決めた。コース向きの瞬発力勝負型だ。