2023年北九州記念過去データと予想分析

第58回 北九州記念（Ｇ３）

2023年8月20日（日）　小倉競馬場　芝1200ｍ

長い間、芝1800ｍの重賞としてファンから親しまれてきた北九州記念。06年に「サマースプリントシリーズ」が設立されたことに伴い、芝1200ｍのハンデ重賞として生まれ変わり、同シリーズの第３戦（12年以降は第４戦）として行われている。これまでの優勝馬からは14年のリトルゲルダ、15年のベルカント、18年のアレスバローズ、20年のレッドアンシェルがサマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いている。今年はどんなレースになるだろうか。今後のスプリント界を占う上でも重要なこのレースの傾向を分析する。

北九州記念過去10年間配当金

北九州記念過去10年間結果

北九州記念過去10年間結果前走レース

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人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

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種牡馬別過去データ

８番人気以下の激走に注意！

平均配当は馬連が１万8118円、３連単は59万6441円と大荒れ。馬連は万馬券が３回、2000円以下で決まったことが２回しかなく、荒れることが多い。１番人気【0.3.1.6】は未勝利で複勝率30％と低調で、２、３番人気も１勝どまり。１～６番人気は複勝率30％前後と低調だ。下位人気の中では８番人気【3.0.0.7】が勝率30％と好成績を残している。８番人気以下が計10頭も馬券に絡んでおり、人気薄の激走に警戒しよう。

55キロ以上を背負った牝馬が強い

トップハンデは【2.1.1.16】。斤量別の成績では、牡・セン馬【4.5.3.83】が複勝率12.6％に対して、牝馬【6.5.7.57】は同24％で牝馬が優勢だ。牝馬は55キロ以上【2.3.2.9】の重いハンデが複勝率43.7％と成績がよい。

アイビスＳＤは連対馬、ＣＢＣ賞組の人気馬は危険

ステップレースは、同じサマースプリントシリーズのアイビスサマーダッシュ組【3.3.2.26】複勝率23.5％が中心。アイビスサマーダッシュで連対していれば【1.2.1.2】複勝率66.7％と馬券に絡む確率は高いが、３着以下【2.1.1.33】は複勝率10.8％と成績が悪い。 　ＣＢＣ賞組【3.2.3.36】も好走馬が多い。ＣＢＣ賞組はこのレースで１～３番人気【0.1.0.9】だと全滅だ。 　３勝クラス組【1.2.1.14】が複勝率22.2％、２勝クラス組【0.1.0.0】は連対率100％と条件戦組が好走確率が高い。

後方待機の人気薄が波乱を演出

脚質別の成績を調べてみた。小倉芝1200ｍはハイペースになることが多く、逃げ馬は馬券に絡んだのはわずかに２頭。７～９番手の中団待機組【1.1.4.17】が複勝率26.1％と好走確率が高い。さらに10番手以下でも６頭が馬券に絡んでおり、後方待機組にもチャンスがある。なお、４角７番手以下から馬券に絡んだ馬12頭中８頭が５番人気以下だった。人気薄の差し・追込馬が面白い。

【4コーナー通過順の成績（過去10年）】

４角位置 成績 勝率 連対率 複勝率
1番手 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
2番手 1-2-1-8 8.3% 25.0% 33.3%
3番手 2-2-1-9 14.3% 28.6% 35.7%
4～6番手 3-2-1-30 8.3% 13.9% 16.7%
7～9番手 1-1-4-17 4.3% 8.7% 26.1%
10番手以下 2-2-2-68 2.7% 5.4% 8.1%

栗東坂路のラスト２ハロンに速い馬

過去10年の追い切りのコース別成績を調べたところ、栗東坂路組が圧倒的に多く、【7.8.9.99】で馬券圏内30頭中24頭を占めていた。

栗東坂路組の傾向は、ラスト２ハロンが24秒６以下【4.6.2.26】が複勝率31.6%と好成績だったのに対し、24秒７以上【3.2.7.74】は複勝率14％で今ひとつだった。栗東坂路組のラスト２ハロンの速い馬を狙おう。

【追い切りコース別の成績（過去10年）】

場所 コース 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東 坂路 7-8-9-100 5.6% 12.1% 19.4%
ＣＷ 0-2-1-25 0.0% 7.1% 10.7%
小倉 ダート 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
その他 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%

【栗東坂路組のラスト2ハロンのタイム別成績（過去10年）】

タイム 成績 勝率 連対率 複勝率
～24秒6 4-6-2-26 10.5% 26.3% 31.6%
24秒7～ 3-2-7-74 3.5% 5.8% 14.0%

2023年北九州記念（Ｇ３）調教状態＆コメント

エナジーグラン　亀田温心

調教状態

馬体重以上に大きく見せて、毛ヅヤも良好。前回が休み明けで少々気配は地味だったが、ひと叩きで良化。

クリノマジン　田口貫太

調教状態

妙に細く見せてはいるし、まだトモの甘さも残る現状。それでも好時計連発。スピード感十分の走りで鋭い。

サンキューユウガ　西村淳也

調教状態

少し開いた割りに攻め強度は不足気味だが、前肢をたぐって力強く動けている。大型だが太めなく好気配。

厩舎コメント

(体締まり)西村師――前走はスッと好位につけて、最後も33秒台の脚を使えた。ブリンカー効果もあったのか、いいレースができたね。もともとオープンでもやれる能力があるのは分かっていたし、今は体も締まっているからね。中間もいい感じだし、ハンデは増えるけどスタートを決めて前走と同じような位置で運べれば楽しみ。

シゲルピンクルビー　高倉稜

調教状態

終いを強調する攻め内容。少し太く見せる分、俊敏さは物足りないが、ダイナミックな力強い走り。

ジャスパークローネ　団野大成

調教状態

11日に速い時計が出ているが、当週も木曜追いで終い好時計。リラックスして走れていたし、フットワークも大きく、軽快。気配はむしろ前回より上かも。

厩舎コメント

(改めて)高野助手――展開が嵌まったことは確かですが、きついローテーのなかで好結果。その後は在厩で順調に回復し、体に張りが戻って、これならと思える状態です。同型が揃ってハンデも増えますが、無理に競り合うぐらいなら、２、３番手に控えてもレースはできると見ています。改めてどんな競馬ができるかですね。

スティクス　幸英明

調教状態

この馬としてはリラックスしているし、動きは実に軽快。ただ、歩様は硬めで、本当にいい時の唸るような感じはない。それでも今回もうまく調整されてはいる。

ストーンリッジ　坂井瑠星

調教状態

攻めは時計以上良く見せるが、四肢の回転がよく利いたフットワーク。前進気勢もあって、好調キープ。

スマートリアン　柴田善臣

調教状態

攻め駆けに定評だが、今回も例に漏れず。一定のリズムを保ったフットワークは軽快そのもの。集中力十分。

厩舎コメント

(噛み合えば)芹沢助手――勝ったあとも引き続き状態は良さそうです。小倉は時計が速い印象なので、少しでもかかってほしい。展開がうまく噛み合えば。

テイエムスパーダ　今村聖奈

調教状態

１週前にビシッと追い、当週は余力残しで軽快に。ただ、３歳時のような迫力ある動きには到達せず。

デュガ　菅原明良

調教状態

日、木と好時計を出し、暑さにも負けずに元気一杯。外国産らしいどっしりとした馬体で脚捌きも力強い。

厩舎コメント

(硬さがほぐれて)高野助手――直線は物見をしていたほどで、まだ余裕がありましたし、相手が強くなった方がしっかり走ってくれそうです。その前回と比べても硬さがほぐれましたし、55キロも魅力。いい状態で出走できそうですから、ここ２戦のようにメンタルが走る方に向いてくれれば楽しみです。

トゥラヴェスーラ　藤岡康太

調教状態

１週前に一杯に追って当週馬なりは近走のパターン。８歳馬だが元気はいいし、低い姿勢でキビキビと動けている。ピーク時の気迫には及ばないが、態勢は整う。

厩舎コメント

(注文つくが)西岡助手――１週前は馬場の悪い時間帯で好時計。凄くいい動きで、ここ何戦かよりいい状態で臨めそうですよ。今回も58キロ。時計勝負では分が悪く、展開の助けも必要ですが、うまく持ち味が生きれば。

ボンボヤージ　川須栄彦

調教状態

行き出すと速いが、それまでいろいろ気性難を見せていた。難しい馬だ。それでも徐々に推進力は出ている。

ママコチャ　鮫島克駿

調教状態

ガンガン飛ばすスプリンターではないが、時計以上にスピード感ある動き。気負っている感じもなし。馬なり主体の調整だが、太め感なく馬体も仕上がってきた。

厩舎コメント

(パワーアップ)兼武助手――今週はもう余力残しの調整でしたが、暑さが応えた様子もなく元気です。全体にパワーアップした印象ですし、力む面も少しずつ改善されていますよ。1200メートルは初めてですが、楽しみは持っています。

モズメイメイ　松若風馬

調教状態

休み明けになるが、坂路で好時計を連発して中身の濃い調整。馬体はあまり成長していないが、四肢をキビキビと使って活気溢れる動き。追う毎に気持ちも乗る。

厩舎コメント

(成長を感じる)田中助手――休養の効果でトモがしっかりして、バランスが良くなり、かなりの成長を感じます。今週もスピード感溢れるいい動き。主張する馬がいれば、ハナにもこだわりません。初の古馬相手ですが、楽しみ。

リプレーザ　藤懸貴志

調教状態

終いは少し口向きが悪く、モタれるのを修正しつつ。少し太いが、好時計が出たし、まずまずの仕上がり。

レジェーロ　岩田望来

調教状態

前回より当週の攻めを控えてきたが、肌艶良好で気配もいい。攻めはあまり必要としないのでこれでいい。

ロードベイリーフ　Ｍ．デムーロ

調教状態

併走遅れも追走してのもので心配なし。前回よりも脚取りはしっかりしているし、多少でも上向いている。

ロンドンプラン　松山弘平

調教状態

長欠明けになるが、多少太い程度でもっさり感はなかった。ピーク時には及ばないが、小気味のいい走り。

厩舎コメント

(調教量は十分)宮本師――かなり乗り込みましたし、ゲート練習もやっています。体重は増えていますが、太め感はなく、ほとんどが成長分でしょう。条件は決して楽ではありませんが、対応してくれないかと思います。

2023年北九州記念予想

管理人の予想印

◎ モズメイメイ
○ ママコチャ
▲ ジャスパークローネ
◇ トゥラヴェスーラ
△１ スマートリアン
△２ デュガ
△３ ロンドンプラン

◎モズメイメイ

初めて1200メートルに使った前走の葵Ｓがスプリント適性の高さを示す内容。揉まれなければ控えても問題なく、ハナにこだわる必要はないので大外枠もそれほど心配ない。ここを目標に好仕上がり。古馬相手でも。

○ママコチャ

距離を短縮した前走は好位から力強く抜け出して快勝。今度は更に距離が短くなるが、折り合いを考えるとプラスに出る可能性は十分。動きも相変わらずいい。重賞でも有力。

▲ジャスパークローネ

近４走は逃げて３勝。先手を取れれば渋太く、モズメイメイが大外枠なら今回もハナを切れそう。押し切りまで。

◇トゥラヴェスーラ

ハンデが示すように実力的には上位の存在。詰めに課題が残るが、一瞬の切れはなかなかのもの。うまく噛み合えば。

あとは、
スマートリアン、デュガ、ロンドンプラン、サンキューユウガ
に注意。

買い目

馬連

軸18
相手９、15、11、16、13、14、４

３連複

軸18
相手９、15、11、16、13、14、４