2025年アメリカジョッキークラブカップ過去データと予想分析

第66回 アメリカジョッキークラブＣ（Ｇ２）

2025年１月26日（日）　中山競馬場　芝2200ｍ

有馬記念の約１カ月後に、同じ中山競馬場で行われるアメリカＪＣＣ。大阪杯や春の天皇賞、宝塚記念へと繋がる古馬中～長距離路線のＧ２競走だ。有馬記念から出走しやすいレース間隔ということもあり、年によっては実力馬の参戦も見られる。グレード制導入後では1987年ミホシンザン、99年スペシャルウィークといったＧ１馬が優勝。近年では2020年にブラストワンピース（前々年の有馬記念馬）が勝利を手にしている。今年はどの馬がＧ１戦線へ向け好発進を切るのか、過去の傾向を見てみよう。

アメリカジョッキークラブカップ過去10年間配当金

アメリカジョッキークラブカップ過去10年間結果

アメリカジョッキークラブカップ過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

当サイトの表の読み方をご説明します。
下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

アメリカジョッキークラブカップ
人気別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走レース名別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走着順別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走コース別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
単勝オッズ別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
騎手別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
枠番別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走上り3F別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走人気別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走クラス別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走場所別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
前走距離別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
脚質別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
年齢別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
馬体重過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
ハンデ別過去データ

アメリカジョッキークラブカップ
種牡馬別過去データ

上位人気が中心も、１番人気の信頼性低下

過去10年、１～５番人気と７番人気の複勝率が40.0％以上。出走頭数があまり揃わない年もある関係で、８番人気以下の好走馬は２頭と少ない。配当面も考慮すると４～７番人気あたりに妙味がありそうだ。なお、ここ３年にかぎると１番人気は好走なし。２～５番人気が【3.2.3.4】と好走馬９頭中８頭を占め複勝率66.7％を記録しているため、近年の傾向重視ならこのあたりが狙いになる。

明け４歳馬が好成績

牡・セン馬の年齢別では、明け４歳馬が連対率28.6％、複勝率38.1％で他を大きくリード。ただ好走馬は８頭中７頭が３番人気以内でもう１頭も４番人気だった。５、６歳馬は勝率から複勝率までほぼ並んでおり、特に５歳馬は穴馬の好走も多い。表の右に記したように、人気馬にかぎった成績ではその５歳以外はあまり差がない点に注意したい。なお牝馬は2023年、５歳のユーバーレーベンが３着に食い込んだが、好走はその１頭のみに終わっている。

菊花賞以外のＧ１組は前走人気薄馬を警戒

前走クラス別では、国内Ｇ１組が【4.3.2.28】。複勝率はＧ３（30.6％）を下回る24.3％だが、勝率10.8％はトップで連対率18.9％もＧ３とほぼ互角だ。その前走Ｇ１からの好走馬を見ると、菊花賞組の明け４歳馬は４頭中３頭がその菊花賞で４番人気以内。対して菊花賞以外のＧ１に出走していた馬は、すべて前走のＧ１が人気薄。2023年の２頭はどちらも前走２桁人気・２桁着順だった。菊花賞組以外なら、Ｇ１であまり人気のなかった馬を狙いたい。

【前走Ｇ１からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
16 ショウナンバッハ 7 3 ジャパンＣ 15 12
17 タンタアレグリア 7 1 天皇賞（春） 10 4
18 ミッキースワロー 1 2 菊花賞 3 6
19 シャケトラ 7 1 有馬記念（前々年） 7 6
フィエールマン 1 2 菊花賞 7 1
20 ブラストワンピース 1 1 凱旋門賞 … 11
21 アリストテレス 1 1 菊花賞 4 2
ヴェルトライゼンデ 3 2 菊花賞 2 7
23 ノースブリッジ 4 1 天皇賞（秋） 11 11
ユーバーレーベン 3 3 ジャパンＣ 10 10

秋～暮れの2000ｍＧ３組にも注目

その他では、近年好走が目立っているのが中日新聞杯組とチャレンジＣ組。中日新聞杯組は過去５年で４頭、チャレンジＣ組は３頭が好走している。ほかに2015、17年に福島記念組が２着に入っており、前年秋～暮れの2000ｍＧ３組には注目したい。一方で同じＧ３・2000ｍでも中山金杯組は【0.0.1.11】といまひとつだ（前年の中山金杯組１頭を含む）。

なお、前述のＧ１組も含めこのレース全体では前走掲示板外だった馬の好走も多く、前走６～９着は【1.2.0.30】、前走10着以下が【2.2.3.34】。複勝率としてはさほど高くないものの、数が多いだけに前走着順が悪いというだけで消してしまうには危険だ。

【前走Ｇ１以外からの好走馬（過去５年）】

年 馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
20 ステイフーリッシュ 5 2 チャレンジＣ 4 10
ラストドラフト 4 3 中日新聞杯 3 2
21 ラストドラフト 6 3 AR共和国杯 6 2
22 キングオブコージ 3 1 中日新聞杯 4 5
マイネルファンロン 11 2 中日新聞杯 14 17
ボッケリーニ 4 3 中日新聞杯 2 4
23 エヒト 5 2 チャレンジＣ 8 3
24 チャックネイト 3 1 AR共和国杯 3 3
ボッケリーニ 2 2 チャレンジＣ 2 2
クロミナンス 5 3 ノベンバーＳ 3 1

勝ち切れない「単走」、コース追いが高複勝率

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、優勝馬10頭中８頭は併せ馬で追い切られた馬だった。３着以内馬の数は単走追いが13頭と最大勢力だが、２着４回、３着７回と勝ち切れない傾向だ。

また追い切りコース別では、東西とも坂路よりコース追いが優勢。美浦南Ｗ組は該当馬が多く【5.4.7.45】で複勝率も26.2％と上々。栗東ＣＷ組も、出走馬がやや少ない中で３勝を挙げ連対率26.3％と高いため注目は欠かせない。

【追い切り併せ、主なコース別成績（過去10年）】

追い切り 成績 勝率 連対率 複勝率 併せ 先着 3-3-2-24 9.4% 18.8% 25.0%
同入 4-1-1-32 10.5% 13.2% 15.8%
遅れ 1-2-0-14 5.9% 17.6% 17.6%
単走 2-4-7-40 3.8% 11.3% 24.5%
コース 美浦南坂 1-2-0-20 4.3% 13.0% 13.0%
栗東坂路 1-2-2-26 3.2% 9.7% 16.1%
美浦南Ｗ 5-4-7-45 8.2% 14.8% 26.2%
栗東ＣＷ 3-2-0-14 15.8% 26.3% 26.3%

2025年アメリカＪＣＣ（Ｇ２）調教状態＆コメント

アウスヴァール　横山和生

調教状態

どちらかと言えば気が強いので、調整が難しいが、今回は折り合いもスムーズだったし、馬に落ち着きがある。多少は持ち直している感じだ。

アラタ　大野拓弥

調教状態

気持ち控えめな調整は有馬記念を目標にしていたこともあるか。頭の高い走りも素軽さ十分。態勢は整った。

エヒト　吉田豊

調教状態

13日に48秒５の出色の時計。その反動もなく今週はスムーズな身のこなしで登坂できた。デキはいい。

カラテ　杉原誠人

調教状態

攻め駆けしない馬が相手ではあったが、自然と引き離す感じで先着。時計も速かった。９歳でも若々しい。

コスモキュランダ　横山武史

調教状態

後ろで折り合いをつけてから内に入れて鞍上の仕掛けに鋭く反応して抜け出す。最後舌を出してリラックス。

厩舎コメント

(攻め強化し)伊藤助手――スタートを含めて全体にパワーアップする必要があり、中間は坂路の本数を増やすなど強度を上げた稽古を消化。一連の成績から中山は巧者。取り組んできた効果がレースでも出てくれれば。

ダノンデサイル　戸崎圭太

調教状態

前走と比べて１週前ＣＷ調教の時計が速く、負荷を強めてきた。中４週と詰まるが至って順調で、当週の坂路の動きも滑らかで力強さ満点だった。上積みがありそう。

厩舎コメント

(いい変化を)安田翔師――有馬記念のダメージはなかった分、詰めて使うことでの悪影響はないと思います。１週前は癖とバランスを確認してもらう意味で戸崎騎手でコース追いを。普段は坂路主体で乗って、走行フォームの改善に努めてきました。体の使い方は良くなっていますから、レースでも本来の滑らかな加速ができれば。

チャックネイト　Ｒ．キング

調教状態

先行２頭が苦しくなる中で、軽く促した程度。バランス良く、動きも滑らか。抜群ではないが、気配は良好。

厩舎コメント

(いい状態)堀師――12月21日に帰厩。相変わらず男馬にしてはカイ食いがいい方ではないが、リフレッシュ感があって体も維持。夏場は爪が悪く背肉も落ちていたので、行きっぷりが悪くフットワークも小さかった。昨年より力強さが出ていい状態。時計勝負には対応できると思うが、この相手にどれぐらいやれるか興味がある。

ディープモンスター　浜中俊

調教状態

最後に追った時の反応が物足りなかったが、まだ馬体が若いし、乗り込みが実に入念。悪くはない。

厩舎コメント

(進境が)兼武助手――メンコを着用して、リングハミに換えたことで、前回は折り合いに進境が見られました。その後は放牧を挟んで、順調にきていますし、今回も同じ馬装で臨むつもりです。少し相手は揃った印象ですが、リズム良く運べればと思います。

ニシノレヴナント　田辺裕信

調教状態

ひとつひとつの動きは力強く、促すとしっかり反応。時計的にも悪くない。毛ヅヤ上々で、好仕上がり。

ビザンチンドリーム　Ａ．ルメートル

調教状態

久々の分かハミを噛む面が強く、今週も頭の高い走りになっていた。ただ、体にボリューム感が出て成長した部分もあり、ゴール前は伸びやか。折り合いがつけば。

厩舎コメント

(心身成長)三津谷助手――数字はそれほど変わっていませんが、体高が伸びて大きくなったように映ります。若干の幼さを残しつつも、徐々に落ち着きも出てきました。うまく折り合いをつけ、スムーズな競馬ができれば。

ホウオウリアリティ　菅原明良

調教状態

仕掛けられると鋭く加速。新馬相手ではあったが、あっさり突き放してきた。雰囲気は確実に上昇中。

ボーンディスウェイ　木幡巧也

調教状態

素晴らしい気合乗りで、動きも力強さに溢れている。中２週でも疲れどころか、更に上向いた印象。

ボルドグフーシュ　内田博幸

調教状態

１週前にビシッと。久々で好走した反動もなく、中間も順調。頭の高い面は相変わらずだが、今週はこの馬にしては前向きさがあってスムーズに登坂。上積みあり。

厩舎コメント

(上積み確実)宮本師――今週も吉田隼人騎手が騎乗。いい動きと言ってくれました。長期休養明けを使っての上積みは見込めます。好メンバーですが、結果を出したいですね。

ポタジェ　岩田望来

調教状態

騎手騎乗の今週はしっかり動けた方だが、休養が長い分馬体には余裕がありそう。さすがに割引は必要に。

マイネルクリソーラ　津村明秀

調教状態

首を低く下げて、最後まで手綱は持ったまま。力強さは満点。気合も乗っており、久々の印象はない。

マテンロウレオ　横山典弘

調教状態

やや頭が高いし、ゴール前は逆手前になっていたが、馬っぷりが素晴らしい。今が充実期という感じ。

厩舎コメント

(やれる力あり)昆助手――涼しくなってから帰厩したことで、前走はいい形で復帰。小差だったロードデルレイが先週の重賞を勝ちましたし、肉体的にもまだやれる力があります。器用さを生かしてうまく立ち回れば中山でも。

ライラック　石川裕紀人

調教状態

バランスのいいフットワークで、動きも滑らか。集中力満点で、馬体も引き締まっている。力は出せる状態。

レーベンスティール　Ｃ．ルメール

調教状態

抑え切れない手応えで追いついて、ゴール後は少し仕掛けて力強く前に出た。太めなくほぼ万全の態勢か。

厩舎コメント

(舞台良績)山崎助手――この中間は背中に厚みが増して牡馬らしい体つきに。そのなかでバランスの良さも保っています。中山2200メートルは重賞２勝と良績を残しているコース。いい状態ですし、あとは競馬場での雰囲気がポイントになってきます。

2025年アメリカＪＣＣ予想

異常に乾燥してクッション値が高いのが今季の中山芝の特徴。Ｃコース３週目でもその傾向、高速決着は変わらないだろう。一見、オールカマーのような逃げ・先行馬＆イン有利になりそうだが、そもそもメンバーランク自体が違う。上位人気馬は自在性と機動力、瞬発力を兼備しており、中盤以降でレースは一気に動くと見る。強い馬同士の地力勝負を期待したい。

◎レーベンスティール

当舞台ではセントライト記念、オールカマーを優勝。ＧⅠは未連対だが、天皇賞・秋は枠順、ペース、不利などの不運が重なった。59キロを背負ったエプソムＣのパフォーマンスは優にＧⅠレベル。

○ダノンデサイル

菊花賞は不本意なレースになりながら、直線で脚を見せて、ダービー馬の面目は保った。このレベルの馬が有馬記念→ここへの臨戦は珍しいが、使ってくる以上は実績を信頼するしかない。

▲コスモキュランダ

皐月賞２着。昨年の皐月賞はタイムも速く、近年では相当なハイレベルと見ていい。スタートに課題があり、また、他場だとパフォーマンスが上がらない嫌いもあるが、中山なら戦績を支持する。

◇ボルドグフーシュ

ＧⅠで２着２回。サンデーサイレンス３×３から、まだ大物は出ていない。極端な近交は、強烈な個性か卓越した瞬発力があるべきだと考えており、その点で、この馬は過大評価をしない。

管理人の予想印

◎ レーベンスティール
○ ダノンデサイル
▲ コスモキュランダ
◇ ボルドグフーシュ
△１ ビザンチンドリーム
△２ チャックネイト
△３ ディープモンスター
△４ マテンロウレオ

買い目

単勝/複勝

２

馬連

軸２、８
相手２、４、８、９、10、11、13、16