2023年アイビスサマーダッシュ過去データと予想分析

第23回 アイビスサマーダッシュ（Ｇ３）

2023年７月30日（日）　新潟競馬場　芝1000ｍ

新潟競馬場に日本初の直線コースが新設された2001年に、その直線1000ｍを舞台としたＧ３の重賞競走として創設。初年度の優勝馬・メジロダーリングが次走のスプリンターズＳで２着に好走すると、以降もカルストンライトオやカノヤザクラ、ハクサンムーン、タワーオブロンドンといった実力馬が勝ち馬に名を連ねる。また、サマースプリントシリーズの第３戦（11年までは第２戦）に組み込まれており、過去17回のうち９回は本競走の優勝馬が王座に就いている。今年、そのサマースプリントシリーズ制覇や、秋のスプリンターズＳへ向けて前進するのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。

アイビスサマーダッシュ過去10年間配当金

アイビスサマーダッシュ過去10年間結果

アイビスサマーダッシュ過去10年間結果前走レース

アイビスサマーダッシュ
人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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前走着順別過去データ

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前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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枠番別過去データ

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前走上り3F別過去データ

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前走人気別過去データ

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前走クラス別過去データ

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前走場所別過去データ

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前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

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種牡馬別過去データ

１番人気馬が抜群の安定感

過去10年、１番人気は【7.2.0.1】。昨年10年ぶりに連対を外したことは少し気になるが、複勝率90.0％と安定感抜群だ。優勝馬10頭中７頭を１番人気が占めるため他はあまり目立たないものの、続く２、３番人気も悪くない結果を出している。ただ、2017年以降は８番人気以下の穴馬が毎年馬券に絡んでおり、３連単の配当は上位人気の安定感から想像されるほどは低くない。買い目を絞って本命サイドを狙いにいくようなレースではないことに注意したい。

牝馬２頭、牡・セン馬１頭の組み合わせ

以前は牝馬が牡馬を圧倒していたが、過去10年ではそこまで大きな差はなく牡・セン馬【4.4.4.66】複勝率15.4％、牝馬【6.6.6.64】同22.0％。2014、15年以外の３着以内馬は牝馬２頭＋牡・セン馬１頭という組み合わせになっている。牡・セン馬なら４～５歳馬が複勝率30％台。牝馬は３歳馬の参戦があれば見逃せず、古牝馬では５歳馬の複勝率が高い。

外枠優勢も、２枠には要注意

新潟1000ｍ戦といえば外枠有利。このレースでも５～８枠が優勝馬10頭中８頭を占め、特に８枠がトップの４勝を挙げている。ただ、内めでは２枠が連対率17.6％の好成績をマーク。３番人気以内の馬にかぎれば２枠は【1.2.0.0】で連対率100％だ。また４番人気以下の馬の成績（表右）を見ると好走馬のほとんどは６～８枠から出ており、１～５枠は【0.0.2.77】と好走しても３着まで。穴馬を狙う際には特に「外枠優勢」を意識して考えたい。

近年は韋駄天Ｓ組の好走多数

サマースプリントシリーズの一戦ということで、前走別では重賞ならやはり同シリーズに含まれるＣＢＣ賞組と函館スプリントＳ組の出走が多い。この両レースからの好走馬を見ると、ＣＢＣ賞組は４～５歳馬ばかりで、６歳以上は【0.0.0.7】と好走がない。一方、函館スプリントＳ組は５歳以上ばかりだが、そもそも３～４歳馬は【0.0.0.2】と出走数自体が少ない。また、函館スプリントＳ組のほうがやや穴っぽい印象だ。 　そして、近年多くの好走馬を出しているのが、本競走と同じ新潟芝1000ｍを舞台として行われている韋駄天Ｓ組。この組は同レースを上位人気で好走し、ここでも人気に推されている馬が多く馬券に絡んでいる。少なくとも、同レースで人気・着順のいずれかは上位に入っていたことが条件だ。

【前走CBC賞、函館スプリントS組の好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
13 ハクサンムーン 牡4 1 1 CBC賞 2 2
15 ベルカント 牝4 1 1 … 消
16 ベルカント 牝5 1 1 2 3
18 ダイメイプリンセス 牝5 1 1 6 9
22 ロードベイリーフ 牡5 14 3 8 6
13 フォーエバーマーク 牝5 3 2 函館スプリントS 3 3
14 セイコーライコウ 牡7 1 1 5 4
アースソニック 牡5 3 3 9 6
15 アースソニック 牡6 4 3 14 2

【前走新潟1000ｍ戦からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
16 ネロ 牡5 2 2 韋駄天Ｓ 1 2
プリンセスムーン 牝6 3 3 2 1
17 ラインミーティア 牡7 8 1 3 4
フィドゥーシア 牝5 1 2 2 1
19 ライオンボス 牡4 1 1 1 1
カッパツハッチ 牝4 3 2 3 2
20 ジョーカナチャン 牝5 2 1 5 2
ライオンボス 牡5 1 2 1 1
21 ライオンボス 牡6 2 2 1 9
22 ビリーバー 牝7 7 1 6 4
シンシティ 牝5 2 2 9 3

栗東坂路の4F52.7以下、美浦コース追いに注目

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路組が優勝馬の半数を占めるなど【5.3.7.53】と好走が多い。このうち、４ハロンタイムが52秒７以下だった馬は複勝率31.8％、52秒８以上は同17.4％と大差がついている。 　一方、美浦は逆に坂路組の複勝率はひと桁と低く、コース追いが優勢。南Ｗだけではなく、南Ｐコース追い切り馬も要注目だ。また、美浦コース追いの好走馬12頭中９頭は「馬ナリ」調整だ。

【主な追い切りコース別成績（過去10年）】

コース ４ハロン 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東坂 全 5-3-7-53 7.4% 11.8% 22.1%
～52.7 2-2-3-15 9.1% 18.2% 31.8%
52.8～ 3-1-4-38 6.5% 8.7% 17.4%
栗東CW 全 0-1-0-8 0.0% 11.1% 11.1%
美浦南坂 1-1-0-25 3.7% 7.4% 7.4%
美浦南Ｗ 3-1-3-11 16.7% 22.2% 38.9%
美浦南Ｐ 1-4-0-6 9.1% 45.5% 45.5%

2023年アイビスサマーダッシュ（Ｇ３）調教状態＆コメント

オールアットワンス　Ｃ．ホー

調教状態

２週続けて併せ馬で好時計。今週は終い重点も、順調に調整できている証拠。動きもパワフル。昨年以上か。

厩舎コメント

(態勢整う)中舘師――昨秋に出走予定も体調が整わなかったり、靭帯を痛めて放牧へ。しっかり休ませて馬体は成長しているし、足元の不安もない。攻め馬の動きも上々で態勢は整っているので、外めの枠が引ければ。

サトノファビュラス　丸田恭介

調教状態

終い重点ではあったが、大きなフットワークで迫力は満点。馬体も充実した感じで、雰囲気はなかなかいい。

シンシティ　田中健

調教状態

がっちりとした逞しい馬体が目につく。いくらか外にモタれたものの、ゴール前の伸び脚も力強かった。再度間隔は開いたが、自身の力は十分出し切れると見る。

厩舎コメント

(前走は外傷)森貞助手――前走は５カ月半ぶりでしたし、ゲートを出てから外傷していましたからね。その後の乗り込みは順調です。昨年と同じローテーションなので、昨年のような形で自分の競馬ができればですね。

ジャングロ　戸崎圭太

調教状態

少しフワフワとするような走り。手応えも若干見劣ったが、重苦しさはまったくないし、それなりの時計も出た。１年以上の久々でも、格好はつけてくるのでは。

スティクス　坂井瑠星

調教状態

またひと息入ったが、スレンダーなボディで硬さもなく、いい感じ。カッカすることがなくなった。

厩舎コメント

(ブリンカーを着用)武幸師――ここ目標に時間をかけてやってきたし、いい状態で出せる。以前ほどガムシャラにいく感じがないので、今回はブリンカーを着けていく。稽古ではいい動きをしているし、変わってくれればと思う。開幕週はこの馬にとって、最高の舞台。

スワーヴシャルル　田辺裕信

調教状態

１週前に自己ベストタイの50秒１をマーク。今週は上がり重点でサッと伸ばす程度だったが、スピードに乗ったいい走りを見せた。ひと息入るも好仕上がりで臨める。

チェアリングソング　藤田菜七子

調教状態

回転が速くて道中は悪くなかったが、ゴール前はもうひとつ。前走時から変わった感じはない。

トキメキ　松岡正海

調教状態

いつもほどの迫力はなかったが、追走してしっかりと同入。時計も上々で太め感はない。力は出せそうだ。

厩舎コメント

(仕上がる)斎藤誠師――放牧でリフレッシュしてここ目標。最終調整の動きも良く、仕上がりました。この馬らしいうるささも出ています。あとは枠順と、開幕週の時計勝負が鍵ですね。極端な枠は避けたいです。

バンデルオーラ　幸英明

調教状態

連闘のため中間軽めの調整。

ファイアダンサー　武藤雅

調教状態

少しムキになる面は見せたが、体を大きく使って躍動感溢れるフットワーク。ひと息入るも力は出せる。

厩舎コメント

(重賞でも)鈴木慎師――直線競馬ではいずれも内枠を引いていますが、それでも好走しているあたり、適性は相当高いですね。体調はいいので、重賞でも十分に楽しみはあると思います。

マウンテンムスメ　柴田善臣

調教状態

連闘のため中間軽めの調整。

メディーヴァル　今村聖奈

調教状態

手前が逆だったが、気迫十分に相手を子供扱い。得意の舞台になり、体調を上げてきた。毛ヅヤもピカピカ。

厩舎コメント

(千直で勝ち鞍)寺島師――時計のかかる福島はいいと思っていましたが、内枠で最後は狭くなってしまいました。千直で勝っていますし、時計がかかれば。

ヤマトコウセイ　小林脩斗

調教状態

ゴール前は少し苦しくなったが、単走で大外を回ってこの時計なら上々。力強さは十分で、気配は良好。

ライオンボス　大野拓弥

調教状態

かつてほどの出脚がないせいか、直前はゲートから気合をつける追い切り。動き機敏も強調するほどでは……。

厩舎コメント

(期待持てる)和田郎師――このところダッシュがひと息なので、今週の追い切りはゲートから出しました。これでダッシュがついて前で競馬ができればと思います。別定戦で他馬との斤量差も詰まるので、最近のなかでは一番期待を持って競馬に挑めそうです。

レジェーロ　団野大成

調教状態

ピッチ走法でキビキビとした動き。ラストは11秒台でスパッと切れた。小柄なタイプとあり、仕上がりも良好。

厩舎コメント

(千直合う)西村師――前走は６着とはいえ一団でのゴールだったし、惜しい競馬だった。ここにきて状態が良くなっているし、千直も合っている。昨年みたいにうまく息が入れば楽しみ。

ロードベイリーフ　西村淳也

調教状態

中１週とあってサーッと伸ばす程度で十分だが、身のこなしに軽さがなく、気配は今ひとつ。変わり身疑問。

ロサロッサーナ　津村明秀

調教状態

やや頭の高い走りだが、行きっぷりが良く、最後まで余力も十分。体調面での不安はなさそうだ。

ヴァガボンド　岩田望来

調教状態

強調できる時計ではないが、気分良さそうにスイスイと登坂。今回が初芝になるが、何とか対応はできそう。

2023年アイビスサマーダッシュ予想

過去５年の連対馬10頭中、３歳牝馬２頭を除く８頭はすべて韋駄天Ｓに出走していた。ハンデ戦のオープン特別と別定戦の重賞が連動する理由を考えると、適性→経験の順番にスキルアップして、ここが集大成になるケースが多いからだろう。従って、韋駄天Ｓの負担重量とタイムはあまり重視すべきポイントではない。要は適性の問題。創設以来（０.３.０.10）の57キロは割引が必要。

管理人の予想印

◎ ファイアダンサー
○ トキメキ
▲ シンシティ
◇ スティクス
△１ レジェーロ
△２ オールアットワンス
△３ ライオンボス
△４ メディーヴァル

◎ファイアダンサー

直線競馬３戦は上がり600メートル最速～３位で、いずれも内枠だったことを考慮すれば、適性は非常に高い。17年ラインミーティア、22年ビリーバーと同じタイプの直線競馬の追い込み馬。56キロは経験済みで、51→55キロは大丈夫。

○トキメキ

昨年は案外だったが、一昨年は４着。前走の韋駄天Ｓは、結果論だが仕掛けが早かった。ラスト200メートルの大幅な減速ラップの中、力強いレースをしたと評価する。持ちタイムをどこまで短縮できるかが鍵。

▲シンシティ

昨年の２着馬。前走はレース中に外傷を負ったとのことだが、６歳牝馬が一度レースをやめてしまった点は気掛かり。初ブリンカー着用がプラスに出ればいいが、取捨に迷わされるので単穴が妥当か。

◇スティクス

昨年の５着馬で、前走の韋駄天Ｓで１番人気で逃げた馬。こちらも初ブリンカー着用だが、シンシティとの逃げ争いがオーバーラップになる危険性がないとは言えない。

買い目

単勝/複勝

16

馬連

軸10、16
相手３、８、10、11、14、16、17、18