2024年オークス（優駿牝馬）過去結果分析

第85回 オークス（Ｇ１）

2024年５月19日（日）　東京競馬場　芝2400ｍ

牝馬のクラシック第二弾・オークス。桜花賞から800ｍの距離延長・1.5倍となる2400ｍで、牝馬の世代ナンバーワンを争う戦いとなる。舞台が変わっても桜花賞好走馬がここでも上位を争うことが多く、過去10年の桜花賞馬ではアーモンドアイとデアリングタクト、そしてリバティアイランドがここを制し、さらに秋には秋華賞も勝って牝馬三冠馬に輝いた。３歳春の女王決定戦にとどまらず、後に歴史に名を残す名牝が多く出ている一戦。今年そこに名を連ねるのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。

オークス過去10年間配当金

オークス過去10年間結果

オークス過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

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下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

オークス
人気別過去データ

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前走レース名別過去データ

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前走着順別過去データ

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前走コース別過去データ

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単勝オッズ別過去データ

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騎手別過去データ

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枠番別過去データ

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前走上り3F別過去データ

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前走人気別過去データ

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前走クラス別過去データ

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前走場所別過去データ

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前走距離別過去データ

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脚質別過去データ

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年齢別過去データ

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馬体重過去データ

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ハンデ別過去データ

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種牡馬別過去データ

２桁人気馬が連続好走中

１番人気が複勝率80.0％、１～３番人気が計【10.5.4.11】と、過去10年の好走馬は上位人気が中心だ。ただ注意したいのは、近年はこの数字ほどは堅い決着になっていないことだ。表にもあるように、近５年は連続して２桁人気馬が１頭ずつ好走中。単勝が２倍を割った2020年や23年も３連単では４万、３万馬券という小波乱になっている。近５年の４～９番人気は計【0.1.1.28】という不振で、好走するのはほぼ３番人気以内か２桁人気かという両極端になっているのが近年の傾向だ。

人気馬なら中～外枠が高連対率

枠番別では５枠が５連対、７枠と１枠が４連対。好成績の枠が内外の一方に偏ったりはせず、分散している印象だ。ただCheck１で好成績だった１～３番人気馬にかぎった成績をみると、４枠以内は連対率33.3％に対し、５～８枠は連対率66.7％。内よりも中～外枠のほうが、上位人気馬が連対を確保する確率がかなり高い。４番人気以下の馬なら気にする必要はないが、１～３番人気から連対候補を探すなら５～８枠の馬を優先して考えたい。

桜花賞上位馬は安定

前走レース別では、１冠目の桜花賞組が【7.5.6.63】と圧倒的。この組の桜花賞での着順別成績をみると、優勝馬が勝率50.0％と高いが、複勝率では桜花賞１着馬と２、３着馬には勝率ほどの大きな差はついていない。過去10年のうち、桜花賞１～３着馬がまったく馬券に絡まなかったのは2021年のみ。たとえ穴狙いでも１頭くらいは桜花賞上位馬を入れた組み合わせを買いたい。

対して、桜花賞４着以下だった馬が巻き返して馬券に絡むケースは多くない。好走したのはルージュバック、アドマイヤミヤビ、アカイトリノムスメ、ナミュール、そして昨年のハーパーとドゥーラ。この６頭のうち昨年のドゥーラを除く５頭は桜花賞で４番人気以内、そして２走前には重賞競走を優勝していたことで共通している。ドゥーラは桜花賞８番人気、２走前はチューリップ賞１番人気15着だが、札幌２歳Ｓ優勝実績があった。

【前走桜花賞組の前走着順別成績（過去10年）】

前走 成績 勝率 連対率 複勝率
１着 4-1-0-3 50.0% 62.5% 62.5%
２着 1-0-2-4 14.3% 14.3% 42.9%
３着 2-1-1-5 22.2% 33.3% 44.4%
４～５着 0-2-0-12 0.0% 14.3% 14.3%
６着以下 0-1-3-39 0.0% 2.3% 9.3%

近年の別路線組は前走１着馬

桜花賞以外では、トライアルのフローラＳが【1.3.1.39】で、その他の好走馬は忘れな草賞が３頭、スイートピーＳと皐月賞、フラワーＣ、１勝クラスが各１頭となる。その別路線組の傾向を見ると、好走した12頭中10頭が前走４番人気以内、同じく10頭が前走３着以内だった。特に2017年以降は８頭中７頭が前走１着。前走を勝っていながら上位人気にはならないような馬に妙味がある。

【前走桜花賞以外からの好走馬（過去10年）】

年 馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 バウンスシャッセ 3 3 皐月賞 12 11
15 ミッキークイーン 3 1 忘れな草賞 1 1
16 チェッキーノ 2 2 フローラＳ 3 1
ビッシュ 5 3 フローラＳ 1 5
17 モズカッチャン 6 2 フローラＳ 12 1
19 ラヴズオンリーユー 1 1 忘れな草賞 1 1
カレンブーケドール 12 12 スイートピーＳ 2 1
20 ウインマリリン 7 2 フローラＳ 4 1
ウインマイティー 13 3 忘れな草賞 3 1
21 ユーバーレーベン 3 1 フローラＳ 2 3
ハギノピリナ 16 3 矢車賞 3 1
22 スタニングローズ 10 2 フラワーＣ 2 1

好走すれば連対まで届く美浦南Ｗ組

過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、好走馬のほとんどは美浦の南Ｗか栗東坂路・ＣＷから出ており、複勝率にさほど大きな違いはない。

この中で特長的なのは美浦南Ｗ組。全成績【5.5.1.52】と３着が一度（2014年バウンスシャッセ）しかなく、好走すればほぼ連対まで届いている。この美浦南Ｗ組は併せ馬で先着または同入だった馬が【5.3.1.31】、併せ馬で遅れたか単走だった馬は【0.2.0.21】。美浦南Ｗ組は併せ馬先着・同入馬に注目だ。なお、栗東坂路組は単走追い切り馬が【2.2.5.36】と好走馬の半数を超えている。

【主な追い切りコース別成績（過去10年）】

コース 成績 勝率 連対率 複勝率

美浦南Ｗ 5-5-1-52 7.9% 15.9% 17.5%
栗東坂路 3-3-6-50 4.8% 9.7% 19.4%
栗東ＣＷ 2-2-2-30 5.6% 11.1% 16.7%
美浦南芝 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
美浦南坂路 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%

2024年優駿牝馬（Ｇ１）調教状態＆コメント

アドマイヤベル　横山武史

調教状態

１週前に併せ馬でしっかりやって、直前単走はいつものパターン。馬体上々で動きも滑らか。好調持続か。

厩舎コメント

(期待したい)加藤征師――この中間はうまく調整ができたし、馬に弾むような感じも出てきている。前走の内容からすると、折り合いには不安がないので距離が延びても特に問題ないだろう。このメンバーに入っても十分通用すると思う。期待したい。

エセルフリーダ　武藤雅

調教状態

キタサンブラック産駒らしく大トビで、際立つフットワーク。まだ非力さは残るが、現時点での態勢は整った。

クイーンズウォーク　川田将雅

調教状態

今回は長距離輸送の分、前々走同様に１週前にコースで追い、最終調整は坂路。ハードな攻めではないが、落ち着き払って存在感十分の動き。一歩一歩がしっかりして、適度に馬体も引き締まってきた。気配は前走以上。

厩舎コメント

(予定通り)福永助手――１週前にジョッキーが乗ってコースでしっかりやったので、今週は輸送を考慮し坂路で調整程度に。予定通りに仕上がりました。距離はやってみないと分かりませんが、３歳の牝馬同士のなかでは適性のある方だと思います。

コガネノソラ　石川裕紀人

調教状態

気持ちを全面に出して、直線も素晴らしい集中力と豪快なフットワーク。心身ともますます充実している。

サフィラ　松山弘平

調教状態

（ノーザンＦしがらきから４月24日に帰厩）あまり馬体に成長は窺えないが、休ませて減り続けていた馬体は回復傾向か。テンをセーブして少し行きたがっていたが、手綱を緩めるとキビキビとした脚捌きで鋭く伸びた。動きからは久々を感じさせず、いきなり動ける態勢。

サンセットビュー　三浦皇成

調教状態

久々をひと叩きされて気配はグンとアップ。前走以上に前向きさが出てきたし、元気一杯に登坂。まだまだ、完成途上の馬体だが、肌艶も良くなってきた。

ショウナンマヌエラ　岩田康誠

調教状態

デビュー以来、一貫して坂路仕上げ。テンションが高く、序盤は掛かり気味になっていたようにまだ気性に若さを残す。ただ、脚捌き自体は機敏で軽快には動けている。当日も落ち着いて走れるかが鍵になりそう。

スウィープフィート　武豊

調教状態

１週前に併走で追い、当週坂路で単走は前走と同様。気性はまだ成長の余地を残すが、相変わらず推進力に溢れる動きで上々の伸びを見せた。とにかく活気があるし、馬体も細くなった感じもなく、好気配が漂っている。

厩舎コメント

(延びても)庄野師――進路取りに少し手間取るなか、桜花賞でもいい脚を使ってくれたし、その後は放牧を挟んで前回よりスムーズに立ち上げられたほど。８日に併せ馬をしたことでスイッチが入り、グンと上向いてきたし、ジョッキーも距離を延ばしても大丈夫だと言ってくれているからね。

ステレンボッシュ　戸崎圭太

調教状態

ひとつひとつの動きが力強く、数字以上の推進力がある。先週も良かったが、今週は制御もしっかり。万全。

厩舎コメント

(距離不問で)国枝師――前走も位置取りは後ろだったが、ジョッキーがうまくリカバーしてくれた。落ち着きがあって折り合うので距離は心配していない。今回も楽しみにしている。

タガノエルピーダ　Ｍ．デムーロ

調教状態

一旦相手が抜けたが、ゴール前で差し返して同入。やや胴が詰まっているが、折り合いがスムーズだったし、距離はそう心配ないか。ゴール過ぎも緩めず、しっかり負荷もかかっている。

厩舎コメント

(楽しみ)斉藤崇師――この春は在厩で３走目。使う毎に良くなっていますよ。血統、それに自身の走りから2400ｍはこなせそう。まだ幼さは残っていますが、現段階の完成度でどのくらいやれるか、楽しみにしています。

チェルヴィニア　Ｃ．ルメール

調教状態

先週は案外だったが、今週は行きっぷりから一変。直線もド迫力だった。万全ではないが、及第点以上の気配。

厩舎コメント

(巻き返し)太田助手――まだ毛ヅヤや見栄えはパッとしませんが、動きの質や息の入りはグンと良くなっていますし、長休明けを使った効果はあります。距離延長は望むところで、綺麗なフットワークが生きてくるでしょう。何とか巻き返したいです。

パレハ　田辺裕信

調教状態

馬なり主体だが坂路とコースで入念に乗り込む。見習い騎乗とはいえ、楽な手応えで坂路の自己ベストを更新。まだ芯が入っていないが、脚捌きは力強いもの。

ホーエリート　原優介

調教状態

手前を何回か替えているように、まだ体も気持ちも幼さは残るか。それでも素軽さは満点。仕上がりは良好。

ミアネーロ　津村明秀

調教状態

終い重点にしても１ハロンは10秒台。相手も動くだけに見映えはしないが、力強さは満点。力は十分に出せる。

厩舎コメント

(一戦毎に成長)林師――直前もジョッキーが騎乗して、道中はしっかりとためが利いていたし、１週前よりも俊敏に反応ができていました。これで態勢は整ったと思います。一戦毎に成長を感じるし、挑戦の気持ちですが楽しみ。

ライトバック　坂井瑠星

調教状態

毎回そうだが、テンションが高いし、道中行きたがる。ただ、馬が非常に良く、牝馬と思えぬパワーを感じる。要は実戦での折り合いだけだろう。

厩舎コメント

(気性成長し)茶木師――先週までに仕上がっていたので今週は道中我慢させて直線だけ伸ばす形で。予定通りに調整できいい状態に仕上がりました。放牧から帰ってくる度に気性が大人になって成長を感じます。距離適性は高いので折り合いさえつけばですね。

ランスオブクイーン　横山和生

調教状態

上がり重点だけにシャープ。まだ１勝馬だがビジュアルを含めた雰囲気は負けていない。この馬なりのデキ。

ラヴァンダ　岩田望来

調教状態

ここ２走のように51秒台こそ切れなかったが、追走して外に併せて持ったままでダイナミックな動き。攻めは走るとはいえ、フットワークが素軽く、反応もいい。馬体はギリギリに映ったが、何とかキープしている。

ヴィントシュティレ　

調教状態

毛ヅヤが良く、ゆったりとしたフォーム。手前を替えさせると、ハミを掛けた程度で楽々と好時計を出した。