2023年クイーンカップ過去データと予想分析

第59回 クイーンカップ（Ｇ３）

2024年2月10日（土）東京競馬場　芝1600ｍ

牝馬クラシック路線のステップレースであるクイーンカップ。東京競馬場の芝1600ｍで行われるため、1600ｍの桜花賞と、東京競馬場で実施されるオークスを目標とする素質馬が数多く出走し、毎年好レースが繰り広げられている。過去10年の勝ち馬からは、16年のメジャーエンブレムはＮＨＫマイルＣを勝利し、19年のクロノジェネシスは宝塚記念や有馬記念などを勝利した。21年のアカイトリノムスメは秋に秋華賞を制した。今年はどんなレースになるだろうか。レースの傾向を、過去のデータから検証する。

クイーンカップ過去10年間配当金

クイーンカップ過去10年間結果

クイーンカップ過去10年間結果前走レース

馬ランドの過去データ表の見方

当サイトの表の読み方をご説明します。
下記のように●●●ステークス人気別過去データの欄があるとします。

●●●ステークス
人気別過去データ

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率
１番人気	0-1-0-2/3	0.0%	33.3%	33.3%
２番人気	0-0-2-1/3	0.0%	0.0%	66.7%

クイーンカップ
人気別過去データ

クイーンカップ
前走レース名別過去データ

クイーンカップ
前走着順別過去データ

クイーンカップ
前走コース別過去データ

クイーンカップ
単勝オッズ別過去データ

クイーンカップ
騎手別過去データ

クイーンカップ
枠番別過去データ

クイーンカップ
前走上り3F別過去データ

クイーンカップ
前走人気別過去データ

クイーンカップ
前走クラス別過去データ

クイーンカップ
前走場所別過去データ

クイーンカップ
前走距離別過去データ

クイーンカップ
脚質別過去データ

クイーンカップ
年齢別過去データ

クイーンカップ
馬体重過去データ

クイーンカップ
ハンデ別過去データ

クイーンカップ
種牡馬別過去データ

堅く決まるが、２、３着は中位人気に注目

平均配当は馬連が1534円、３連単は２万7497円と平穏。１番人気と２番人気はどちらも複勝率70％と信頼できる。毎年、どちらかは必ず馬券に絡んでおり、揃って馬券圏外だったのは１度しかない。また、１着は１～３番人気が９頭でほぼ独占しているが、２、３着は20頭中８頭が５～７番人気で、ヒモが多少荒れる可能性は考えておこう。

中２週以下の強行軍は厳しい

レース間隔別の成績では、中１週【0.0.0.8】や中２週【0.0.0.12】のような強行軍は凡走している。中９～24週【5.4.1.28】が複勝率26.3％と好走確率が高い。中４～８週【5.5.9.58】は複勝率24.7％で、ゆったりめのローテーションの馬が好走する傾向にある。

【レース間隔別の成績（過去10年）】

間隔 成績 勝率 連対率 複勝率
中１週 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
中２週 0-0-0-12 0.0% 0.0% 0.0%
中３週 0-1-0-16 0.0% 5.9% 5.9%
中４～８週 5-5-9-58 6.5% 13.0% 24.7%
中９～24週 5-4-1-28 13.2% 23.7% 26.3%
半年以上 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%

阪神ＪＦで一桁人気、当レース３番人気以内が堅実

ステップレースは阪神ＪＦ【3.3.4.12】、１勝クラス（特別含む）【3.1.0.39】、フェアリーＳ【1.2.2.16】、新馬【1.2.1.17】の４つが主力。阪神ＪＦ組で馬券に絡んだ馬の傾向は、クイーンＣで１～３番人気かつ阪神ＪＦで一桁人気だったこと。10頭中８頭がこの条件に当てはまっている。フェアリーＳ組は、２着【0.2.1.1】が複勝率75％と狙い目だ。

距離延長組は見送り

前走の距離別成績はクイーンＣと同じ1600ｍ【8.9.9.82】を使った馬が圧倒的に好走しており、馬券圏内30頭中26頭を占めている。1400ｍ【0.1.0.14】や1200ｍ【0.0.0.6】など距離延長組はほとんど来ない。ただし前走1400ｍ以下で３番人気以内に支持された馬は１頭しかいなかったので、人気で飛ぶというわけではない。前走距離は1600ｍか、それ以上を使った馬にしたい。

美浦南Ｗでラスト１ハロンが遅い馬は危険

過去10年の追い切りコース別の成績を検証した。美浦南Ｗ組【4.4.4.56】がもっとも好走馬が多いが、複勝率は17.6％と今ひとつの成績だった。栗東坂路組【3.3.3.17】は複勝率34.6％と上々で、美浦南坂路組【1.1.2.26】は複勝率は13.3％と悪かった。

美浦南Ｗ組のラスト１ハロンのタイム別成績を調べたところ、13秒０以下【3.3.3.35】は複勝率20.5％とまずまずの好走確率で、13秒１以上【1.1.1.21】は複勝率12.5％と成績が悪かった。美浦南Ｗ組でラスト１ハロンの速い馬を狙おう。

【追い切りコース別の成績（過去10年）】

場所 コース 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東 坂路 3-3-3-17 11.5% 23.1% 34.6%
ＣＷ 1-2-0-8 9.1% 27.3% 27.3%
美浦 南坂路 1-1-2-26 3.3% 6.7% 13.3%
南Ｗ 4-4-4-56 5.9% 11.8% 17.6%
その他 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%

【美浦Ｗ組のラスト１ハロンのタイム別の成績（過去10年）】

タイム 成績 勝率 連対率 複勝率
～13秒0 3-3-3-35 6.8% 13.6% 20.5%
13秒1～ 1-1-1-21 4.2% 8.3% 12.5%

2023年クイーンＣ（Ｇ３）調教状態＆コメント

アルセナール　Ｃ．ルメール

調教状態

３頭併せの真ん中で抜群の手応えで駆け抜けた。身のこなしが軽く、フットワークも抜群。初戦より馬体も引き締まってきた。丹念に乗り込み、仕上がりは万全。

厩舎コメント

(多少良化)太田助手――まだ体つきに良化の余地を残しますが、初戦と比べると多少はしっかりしてきました。テンションも上がっていませんし、強い相手に頑張ってほしいです。

カレンナオトメ　菅原明良

調教状態

まだ体つきは細く映るが、前走時よりハミをしっかりと取り、集中力が感じられた。この馬なりに上向き。

ガビーズシスター　Ｒ．キング

調教状態

時計は平凡だが、前脚を掻き込んで迫力満点のフットワーク。馬体の張りも良く、更に体調は上向きか。

クイーンズウォーク　川田将雅

調教状態

ブレのないフットワークで一気に登坂。500キロを超える馬体の持ち主で牝馬にしてはかなりの大型だが、バランスが良く重苦しさがまるでない。重賞でも上位の器。

厩舎コメント

(力試し)福永助手――２走目でしっかり勝ち切ってくれました。短期放牧を挟みましたが仕上がりは順調です。初めての長距離輸送、初距離、初の左回りと課題は多いですが、春につながるいい走りを期待しています。

コスモディナー　松岡正海

調教状態

２週連続で好時計をマーク。馬体が回復した分、強い稽古ができている。動きも機敏。今回は本領発揮か。

サクセスカラー　田辺裕信

調教状態

一度使った分、少し前向きな面が強くなった印象はあるが、躍動感が増しており、動きは初戦以上。馬っぷりの良さも目立つ。重賞でも通用していい好素材かも。

厩舎コメント

(初戦上々)池内助手――馬場状態や展開もありますが、速い時計で勝ってくれました。心配していた折り合い面も上手に乗ってくれました。使ったあともテンションは上がらず冷静ですし、このままの気配で挑めれば。

サフィラ　松山弘平

調教状態

日曜にコースで長めから追われており、輸送を控える今週は坂路でサラッと。とにかく身のこなしが軽く、芝の実戦でいかにも切れそうな印象。いい仕上がり。

厩舎コメント

(賞金加算を)池添学師――阪神ＪＦの時に稽古をやり過ぎた感があったので、それを踏まえて調整。４日ＣＷでは切れのある動き。これ以上は必要ないくらいに仕上がったので直前は軽めにしました。夏を越せば更に良くなるイメージですが、何とか賞金加算を。

サンセットビュー　三浦皇成

調教状態

体を大きく使って、伸びやかなフットワーク。多少フワッとするような面はあったが、概ねまっすぐ、しっかりと走れていた。気配は良く、重賞でも侮れない存在。

テリオスサラ　戸崎圭太

調教状態

常に攻めは動く馬。今回も余力を残して好時計をマーク。脚捌きはスムーズで落ち着きもあった。気配良好。

厩舎コメント

(落ち着きあり)高柳瑞師――前走はゲートがすべてです。それでも最後はよく差を詰めていました。中間は在厩調整。ゲート練習は問題ないし、落ち着きもあります。決め手勝負は分が悪いけど、前々走くらいの走りができれば。

ブライトアゲイン　石橋脩

調教状態

脚の回転が速く、スピード感に溢れる走り。どちらかと言えばスプリンターのような気もするが、馬体もふっくらとして丸み十分。体調はとても良さそうに映る。

モリノレッドスター　横山武史

調教状態

中間に坂路で好調教。直前はコースで息を整える。落ち着きがあり、折り合いスムーズ。雰囲気は良かった。

ルージュサリナス　Ｒ．キングスコート

調教状態

チークピーシズを着用。負荷は十分で馬体は良化。初戦よりモタつきがあり、それが実戦にどう影響するか。

厩舎コメント

(良化途上)太田助手――新馬戦は相手関係や展開に恵まれました。１度使いましたが、まだ背腰が淋しく、大きな変化はありません。良くなるのは先ですが、現状のパフォーマンスを出せるように調整していきます。

ルージュスエルテ　横山和生

調教状態

先行２頭に楽々と追いついて、最後も自然と突き放す感じ。滑らかな脚捌きで集中力満点。態勢は整った。

厩舎コメント

(距離こなす)国枝師――今週は坂路で追ったが、１週前にコースでやっているのでこれで十分。前走はスローでの逃げ切りだったが、自分のリズムで運べれば距離はこなせると思う。能力的には重賞でも通用していい。

2023年クイーンＣ予想

ぶっつけ本番が主流の時代になって、２歳時に賞金加算に成功した馬が使ってくるケースは少なくなった。出走馬の大半が１勝馬で、目下新馬、未勝利組が連勝中。この時期は実績≦ポテンシャルが定石になる。サフィラを上回る素質馬探しが予想のスタート地点。

管理人の予想印

◎ クイーンズウォーク
○ サフィラ
▲ アルセナール
◇ ルージュスエルテ
△１ テリオスサラ
△２ サクセスカラー
△３ モリノレッドスター

◎クイーンズウォーク

グレナディアガーズの半妹で、父がキズナに替わったことが気性面の鎮静効果をもたらした。スロー、平均ペースでいずれも上がり600メートル最速。前走Ｖはノーステッキだった。桜花賞を狙える素材だ。

○サフィラ

阪神ＪＦは、タイムの比較で言えば、朝日杯ＦＳより優秀。４着でも悲観することはない。８月デビューから４戦目にも落とし穴が潜んでいた。ひと息入れてソフトな仕上げ。いいさじ加減で臨める。

▲アルセナール

ナミュール、ラヴェルの重賞ウィナーを姉に持つ良血で、将来的には一流マイラーに育つ下地がある。新馬はエンジンのかかりが遅かったが、２戦目でスイッチが入る可能性は大。

◇ルージュスエルテ

前走は大幅に相手に恵まれた一戦で、ハイペースで押し切った２歳未勝利のスピードこそがこの馬の本質。初戦で見せた折り合いの難しさから、逃げの手に出れば1600メートルは大丈夫。

買い目

単勝/複勝

13

馬連

軸４、13
相手１、３、４、６、８、12、13