馬券を購入する際にフォーメーションという買い方があり、これは馬単や3連単などの連単系の券種で複数の予想パターンを購入する際に役立つ方法です。
他にも馬券を購入する方法であるボックスや流しで購入したり、3連単ではなく3連複で購入するのとどう違うのか、と疑問に思う方もいるかもしれません。フォーメーションの使い方を知る前に、まずボックスで3連単と3連複の違いについて知っておきましょう。
着順も当てる3連単のボックスは選んだ馬の全てを組み合わせるため、賭ける対象は着順を気にしない3連複ボックスと同じになります。 例えば16頭のなかから、馬番号が11番、12番、13番の3頭が3着以内に入ると予想したとします。その場合、11番、12番、13番の着順を決めないのであれば3連単のボックスと3連複ボックスでは下記のようになり対象は同じです。しかし買い目は6点と1点で投資金額が異なり、
3連単ボックスのほうが購入金額は多くなります。
3連単でのボックス買い目 | 3連複ボックス買い目 | ||||
---|---|---|---|---|---|
1着 | 2着 | 3着 | 1頭目 | 2頭目 | 3頭目 |
11 | 12 | 13 | 11 | 12 | 13 |
11 | 13 | 12 | |||
12 | 11 | 13 | |||
12 | 13 | 11 | |||
13 | 11 | 12 | |||
13 | 12 | 11 | |||
買い目6点 | 買い目1点 |
下記の2点が3連単と3連複のボックスの特徴です。
3連単ボックス購入:投資費用もかかるが配当金が高くなりやすい
3連複ボックス購入:投資費用を抑えられるが配当金が低くなりやすい
フォーメーション以外にも軸馬を設定する方法として流しというのがあります。流しとフォーメーションはそこまで大きな違いはありません。流しは1着から3着までにそれぞれ軸馬を設定できますが、各軸馬を1頭ずつしか指定できません。下記は流しとフォーメーションの馬券です。
流し馬券は、軸馬を1点ずつマークとなっています。
一方フォーメーションは1点以上マークと記載されています。
つまり、フォーメーションのほうが幅広く設定できるということです。
11番、12番、13番、14番、15番、16番、17番、18番の8頭の馬が有力で、さらに11番か12番はかなり有力でどちらも1着か2着は固いだろうと予想します。
その場合、フォーメーションでの購入は下記のようになります。
流しの場合には、カードを2つ購入しなければいけません。
どちらであっても買い目点数は12点で変わりはありませんが、3連単で軸馬とするのが1頭なら流し、それ以上ならフォーメーションでの購入をするという違いになります。
1頭目 | 2頭目 | 3頭目 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
フォーメーション | 11、12 | 11、12 | 13、14、15、16、17、18 | 1枚で済む |
流し | 11 | 12 | 13、14、15、16、17、18 | 2枚必要になるため、流し馬券には不向き |
12 | 11 | 13、14、15、16、17、18 |
フォーメーションでは軸馬を複数設定できるため、軸馬の信頼性によってさまざまな組み合わせができます。 11番か12番が1着争いをしてそれに13番が追従してくるな…他には14番、15番、16番かな?という場合であれば下記の買い方で14点です。
1着 | 11番、12番 |
---|---|
2着 | 11番、12番、13番 |
3着 | 13番、14番、15番、16番 |
11番は1着にきっとなる。12番、13番、14番はどれか判断は難しいけれど2着か3着に来るだろう、でも15番、16番ももしかしたら来るかもしれないな…という場合であれば下記のように設定でき、12点購入です。
1着 | 11番 |
---|---|
2着 | 12番、13番、14番 |
3着 | 12番、13番、14番、15番、16番 |
3連単の流しにはマルチも設定できます。マルチとは軸馬と相手馬が入れ替わっても的中となります。ボックスと異なる点は、1着から3着全てが相手馬の馬券は対象外となり軸馬が3着に入らないと的中にはならないということです。
結果(1着-2着-3着) | 12-11-13 | 12-13-14 | |
---|---|---|---|
流し(マルチなし) | 1着軸馬:11 相手馬:12、13、14 |
的中にならない (軸馬が1着でない) |
的中にならない (軸馬が1着でない) |
流しマルチ | 1着軸馬:11 相手馬:12、13、14 |
的中 (軸馬は3着以内) |
的中にならない (軸馬が3着以内でない) |
ボックス | 11、12、13、14 | 順不同のため的中 | 順不同のため的中 |
軸馬の信頼性がそこまで高くないときに、馬券の券種を増やして範囲を広げられます。
3連複でも4頭以上の予想であれば、軸を設定することができます。これは3連単の流しマルチに近い考え方で、軸に入っていない馬が3着以内に入らなければ的中とはなりません。
11番、12番、13番、14番、15番の5頭で予想をする際、11番を軸にすると11番を含んだ馬券のみ購入するため、3連複のなかでも購入する馬券を減らせます。下記のようになり軸を設定しない場合は10点ですが、軸を設定しておけば6点の購入で済みます。
パターン(順不同) | 11を軸とする場合 | 軸を設定しない場合 |
---|---|---|
11-12-13 | 購入 | 購入 |
11-12-14 | ||
11-12-15 | ||
11-13-14 | ||
11-13-15 | ||
11-14-15 | ||
12-13-14 | 購入しない | |
12-13-15 | ||
12-14-15 | ||
13-14-15 |
このように3連複でも軸を設定したり、フォーメーションで購入できます。
3連単や3連複でのフォーメーションや流し、ボックスなどには下記のような特徴があることを知っておき、使い分けるのがポイントです。
投資費用 | 配当 | 予想範囲 | ||
---|---|---|---|---|
3連単 | ボックス | 多くなる | 高くなりやすい | 大きく広がる |
フォーメーション | 少し抑えられる | 高くなりやすい | 少し絞られる | |
流し(マルチ) | 中程度に抑えられる | 高くなりやすい | 中程度に絞られる | |
流し(マルチなし) | 大きく抑えられる | 高くなりやすい | 大きく絞られる | |
3連複 | 軸なし | 大きく抑えられる | 低くなりやすい | 大きく広がる |
軸あり(フォーメーション) | もっとも抑えられる | 低くなりやすい | 中程度に広がる |
3連単は配当が大きい券種なのですが、パターン数は非常に多いためボックスだと投資費用が莫大になってしまいがちです。ボックスの目安は4頭(24点)から5頭(60点)程度までにしておき、どんなに大きくても6頭(120点)までが限界でしょう。信頼性が高く1着になると思える馬がいるのなら、フォーメーションを活用することで投資費用をおさえられます。軸馬の信頼度がどの程度かによって、3連複にしたりフォーメーションや流しにするのかを選定するのがポイントです。
3連単は配当が高いため、馬券の購入に慣れていないとつい狙おうと考えてしまう方もいます。しかし大切なのは配当から投資金額を引いた収益金額を増やすことです。配当金額ばかりを考えるのではなくて、投資金額を抑えて総合的な回収率を上げることを重視して考えましょう。
馬券を購入するときの主な流れは下記の2点です。
1.軸馬を決定する
2.投資金額を考える
軸馬の信頼性が低ければそもそも3連単や3連複は狙うべきではありません。また3連単はフォーメーションや軸を設定しても点数が多くなりがちなので、予算が少ないのであれば3連複でおさえるようにしましょう。 おおまかな考え方としては下記のとおりです。
予算 | ||
---|---|---|
軸馬の状況 | 多い | 少ない |
信頼できる軸馬がいない | 3連複ボックスで幅広く狙う | 諦める |
良さそうな馬が 3頭以上で絞りきれない |
3連単ボックス | 3連複ボックス |
信頼の高い軸馬がいる | 3連単軸流しや 3連単フォーメーション | 3連複軸流しや 3連複フォーメーション |
上記はあくまで目安ですので、実際に購入する点数を踏まえながら考えることが大切です。下記の点数表を参考にして予算に応じた馬券を選びましょう。
BOX・フォーメーション点数早見表